小説むすび | 愛を忘れた理由

愛を忘れた理由

愛を忘れた理由

ペトラがどこか陰のあるギリシアの青年リサンドロスと偶然出逢い、恋におちたのは、17歳のとき。初恋だった。短い時間だったが言葉を交わし、軽く口づけて別れただけなのに、彼との思い出はその後もペトラの心に深く刻まれ続けた。15年後、女優である母の結婚式に出席したペトラは、今や造船業界で世界のトップに昇りつめたリサンドロスと再会する。噂では、多くの女性と浮き名を流し、女性を使い捨てしていると聞く。少し怖いけれど、彼は大人になった私に気づいてくれるかしら?勇気を出して近づいていったペトラに、リサンドロスが告げた。「僕の目につかないところに消えてくれ」

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