小説むすび | 白い人びと

白い人びと

白い人びと

人は誰も、自分や愛するひとの死を怖れ、死んだあとには何ものこらないのだろうか、という思いを抱えている。不思議な「視る」力をもった少女イゾベルを主人公に、その怖れを優しくぬぐい去るかのような幻想的な表題作は、早世した愛息への鎮魂の想いから生まれた。『秘密の花園』のコマドリ誕生に秘められたストーリーを南イングランドの四季の移り変わりのなかで綴ったエッセー、かのアンデルセンを思わせる童話、さらに、没後に少部数の特装本で出版され、アメリカ国内でも、今日読むことがほとんどかなわない遺作「庭にて」の三篇は、いずれも初邦訳。バーネットからの美しい贈りもの。

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