小説むすび | 桃源遙かなり

桃源遙かなり

桃源遙かなり

著者

陳舜臣

出版社

勁文社

発売日

1991年3月1日 発売

一九四七年の春。東京軍事裁判の資料調査を委嘱されていた呉景雄は、仕事の息苦しさから辞職を願い出、空路シンガポールへ帰国の途についた。やがて飛行機は広州上空を通過、眼下に点在する島々が彼の眼に映じた。思えば十五年前、彼はそこで白磁のような膚をもつ海賊の女頭目と夢幻の日々を過ごしたのだった。動乱の歴史の中にはかなく潰えた桃源の地を回想する表題作ほか、秀作四篇を収録。

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