小説むすび | 血鬼の国

血鬼の国

血鬼の国

出版社

創土社

発売日

2016年5月25日 発売

世にも名高き隻眼流ー将軍家指南役・柳生十兵衛三厳は、大僧正天海の依頼を受けて、信州“千吹藩”を訪れた。城下へ入る途次、彼は4名の武士の刃を全身に受けながら、彼らを撃退した女・沙也を目撃する。彼女は千吹藩に巣食う異国の魔性“血鬼”に血を吸われていたのだ。やがて十兵衛は絶世の美女ラミアなる血鬼が藩主・虚久を籠絡し、この藩のみか日本を、否、世界を魔性の支配下におこうと企んでいることを知る。月光の下で甦る死者たち。十兵衛の豪剣もラミアには通じない。彼とともに戦うのは城代家老・早船主水とその一党、主水の娘・多恵、長崎からラミアを追って来たという切支丹・益田四郎のみ。そして、宮本武蔵。だが、この大剣豪はラミアの口づけを受けて血鬼と化し、十兵衛との戦いを挑む。十兵衛も血鬼とした上で。万事窮すと思われたとき、とおに急逝したはずの弟、刑部少輔友矩が救援に駆けつける!風雲急を告げる信州の一藩で、人間・十兵衛の剣は魔性ラミアと血鬼・武蔵を斃せるのか?著者久々の吸血鬼ロマンにして時代小説の本道ーここに成る。

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