小説むすび | 失花

失花

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モダニズム作家、李箱の遺稿で、死後に発表された『失花』。妻の死後、中国を旅し、華やかな都会の中の孤独をアイロニーをこめて描いた『ハルビン』。日本にいられなくなり新しい生活を求めてやってきた澄子と、雑誌社に勤めながら小説を書く作家との愛の逃避行『冷凍魚』。思想犯として投獄された男に本を差し入れ、一時釈放を待つ女。しかし住む家まで用意したのに男は迎えにきた父と帰郷してしまう『経営』。変わりゆく農村を舞台に土とだけ向き合って生き、すべてを失ったあと自らの命を絶つ父。帰郷し田んぼに出てはじめて父の思想にめざめる『土の奴隷』。妻とその女友だちとの交流を通して男と女の不可解な感情とすれ違いを描いた『秋』。

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