小説むすび | 幼な子ボラナト

幼な子ボラナト

幼な子ボラナト

タゴールは1920年にアメリカを訪問した折、富への飽くなき追及が人間性を蝕んでいく様を見て心を痛めた。その反動から、幼な子の世界の真理を「ボラナト(シヴァ神の別名)」の無欲でこだわりのない姿に託し、詩集「幼な子ボラナト」は書き上げられた。タゴールはすでに百年前から、物質文明の果てなき欲望が、自然破壊や人間性喪失をもたらすことになると警鐘を鳴らしていたのである。

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