小説むすび | 上高地発殺意の墓標(ケルン)

上高地発殺意の墓標(ケルン)

上高地発殺意の墓標(ケルン)

北アルプス常念岳の山中で、丸めた新聞紙だけを詰めたザックを持って死亡した登山者が発見された。荷物の中身が古新聞だけという前代未聞のケースに疑問を持った豊科署の名刑事・道原伝吉は、男が持っていた手書きの地図を手掛りに雪解けを待って捜査を開始。その地図に明示された印の地点から、死後数年を経た白骨遺体と空のジュラルミン製トランクが出てきたことから事件は意外な方向に展開を見せ始めた。

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