小説むすび | 円四郎斬鬼剣(上)

円四郎斬鬼剣(上)

円四郎斬鬼剣(上)

円四郎は脇指を抜いた。女はハッとなって脇指を見る。一度見たらおしまいだ。女の目が光を失ってトロンとなった。そして、「抱いてください」と言った。体から芯が抜けたようだ。この世に三口あるといわれる淫刀痣丸。女を悶え狂わす脇指を狙って襲い来る敵たちを、無住心剣流の達人・真里谷円四郎の凄まじいまでの豪剣が縦横無尽に斬り倒す。

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