出版社 : 幻冬舎
ミステリ作家の冴子は、友人・亜美から恋人タケルを紹介される。第一印象からタケルに不穏なものを感じていた冴子は、一通のファンレターを契機に、タケルに不審を抱き、彼の過去を探ることに。するとそこには数多くの死が……!そしてその死は着実に冴子と亜美にも近づいていた。逆転に次ぐ逆転。鮮やかに覆っていく真実。これぞミステリの真髄!
バツイチの理々子は、路地裏のバーで柴田と名乗る男に声をかけられた。男は「恋人を殺した無実の罪で投獄されたが、今、脱獄中だ」と打ち明ける。そして、飲酒OK、ジムやシアタールームまであり、「出入り自由」な刑務所の話を始める。「死んだ彼女を救うため、脱獄を繰り返す奇妙な男」の真相に近づいたとき、理々子が目にした恐ろしいものとはーー?
妻を失った上に会社を追われ、故郷を離れた五十四歳の亮介。十年所属した芸能事務所をクビになった二十九歳の紗希。行き場を失った二人が東京の老舗キャバレーで出会ったのは運命だったのかーー。再会した北海道で孤独に引き寄せられるように事件が起こる。そこにあったものは「愛」だったのか?驚愕の結末が話題を呼んだ傑作サスペンス長編。
警察のガサ入れを実況中継する高視聴率バラエティ『生激撮!』は過激さが反響を呼び、今や新東京テレビの看板番組である。プロデューサー五味剛はある日覚せい剤密売犯の顧客名簿に“局内の大物”の名前を見つける。その後次々と暴露される“ヤバイ話”の裏で進む陰謀の正体とは?欲望と嫉妬が渦巻くテレビ業界を描く怒涛のノンストップ・サスペンス。
東京五輪プレマラソンで、自爆テロが発生。現場では新開発の人工血液が輸血に使われ、消防士の向井圭吾も多くの人命を救った。しかし同日、人工血液が開発された病院で圭吾の妹が急死する。医師らの説明に納得いかず死の真相を追い始めた矢先、輸血された患者たちも圭吾の前で次々と変死していくーー。胸に迫る、慟哭必至の医療ミステリ。
介護士の彩はある日、余命三ヶ月の末期がんに冒された資産家老人・雄吉の介護に訪れる。雄吉に見初められた彩は、高級マンションの譲渡を条件に男女の関係を結び、残された日々に心身を捧げる。しかし奇跡的に雄吉のがんが消えたことを知った彩は、バッグの中からある物を取り出しー。心の奥に潜む“欲”が交錯する傑作サスペンス。
自動車販売会社で働く石田真人は、社内結婚の妻・紗栄子と平穏な日々を送っていた。しかし同じタワーマンションに住む玲子と出会い、人生が狂い始める。社長から支店勤務を命じられ、妻の莫大な借金が発覚。さらに本社の不正疑惑をリークしたと疑われーー。果たして石田の周りで何が起こっているのか?幾重にも張られた“罠”の目的とは。
高校三年の冬、自殺した青年が遺した日記には女教師との愛欲、妹の同級生との交歓、喫茶店店員との恋愛遊戯が綴られていた。半信半疑の妹がその登場人物に会いにいくと、彼女らは殺人、事故など次々、酸鼻な事件に遭遇していた。市内で毎年大晦日の夜に起こる女性殺害事件と関連は?そして、つねに現場に出現し語りかける謎の男〈計測機〉とは誰か。
元刑事で今は人材派遣会社の調査員として働く星村真一はある日、厄介な交渉役を頼まれた。銀座のクラブへ派遣した女が自殺し、クラブ側から損害賠償を要求されているという。早速、自殺の真相を探る星村だが、接触したホステスが何者かに射殺され、自身も襲われてしまうーー。何故、女は非業の死を遂げたのか?人間の欲と業を炙り出した傑作長篇。
警視庁の犯罪情報管理システムが、何者かに破壊される。さらに、同一犯らしき人物から大手企業幹部たちに脅迫状が届く。姿見せぬ犯人に捜査が混乱する中、公安部の寒川警部補は新米エリート刑事の丹野と組むことに。自らの足と勘に頼る寒川の捜査方法に、反発する丹野だったが……。世代もキャリアも異なる二人が、巨悪に挑む緊迫のミステリー。
2011年3月11日、巨大地震発生。志願し被災地に赴いたベテラン記者・大嶽が遭遇したのは、想像を絶する惨状だった。行方不明の新人記者捜索という特命を受け、記者の誇りと存在意義を賭けた日々が始まる。そんなある日、地元で尊敬される男が凶悪事件と関わりがある可能性に気づき……。読む者すべての胸を打ち、揺さぶる衝撃のミステリ!
両国の稲荷長屋で金貸しを営むおたつ婆は、口は悪いが情に厚く、困っている人を見過ごせない性分。ある日、常連客の弥之助が身投げを図ろうとした女を連れてくる。訳も訊かず寝食を与えるおたつに、女は自身の過去を語り始めるが……。誰の身の上にもある秘め事。それらを清算すべく、おたつと長屋の仲間達が奮闘する書き下ろし新シリーズ第一弾。
「デメキン」と呼ばれ泣いてばかりいた少年は、強くなりたい一心で不良の道へ。いつだって喧嘩上等、暴走族の総長にまで上り詰める。その陰に、失恋地獄、信じていた先生の裏切り、本当の喧嘩を教えてくれた先輩の死、鑑別所で見た母の涙ーー。どん底で見つけた言葉は「笑わな。笑わせな」。自由を渇望し、暗闇で足掻き続けた、アウトロー青春物語。
通称・包丁部、いわゆる料理部は運動部が盛んな男子校において弱小この上ない。存続の危機に直面する中、抜群の料理の腕を誇る部長・翔平と、イケメンで話術に長ける副部長・颯太に挟まれて、元陸上部で今や包丁部エースの大地がいよいよ新入生勧誘に乗り出す。がっつり飯と伝統の豚汁に魅せられた男子高校生が繰り広げる垂涎必至のストーリー。
妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。人生は、いつも楽しいことばかりじゃない。でも、運転免許センターで、リビングで、駐輪場で、奇跡は起こる。情けなくも愛おしい登場人物たちが仕掛ける、不器用な駆け引きの数々。明日がきっと楽しくなる、魔法のような連作短編集。
劇症肝炎で死の淵をさまよう藤城の生体肝移植を、かつての上司、久野の制止を振り切って敢行する当麻鉄彦。一方、医科大学新設を目指す鉄心会の理事長、徳岡は病魔に侵されながらも、鉄心会を追われたリベンジを図る荒井の対抗馬として、衆院選で当麻の亡妻の父、大川松男を擁立するー。医学界の現実を鋭くえぐる医療ドラマの最高峰、完結。
新宿のキャバクラで、不動産会社の社長が射殺された。捜査本部に駆り出された新宿署の佐江が組まされたのは、警視庁捜査一課の谷神。短髪を七三に分け、どこか人を寄せつけない雰囲気をもつ細身の谷神との捜査は、やがて事件の背後に日本最大の暴力団・高河連合が潜むことを突き止める。高河連合の狙いとは何か?人気シリーズ、待望の第四弾!