2023年4月6日発売
よろず占い処 陰陽屋きつね夜話よろず占い処 陰陽屋きつね夜話
母の悪行に耐えかね、国立の実家を出た若き日の祥明。生活に困窮していた彼に手を差し伸べたのは、クラブドルチェのNo.1ホスト・雅人だった。祥明は試行錯誤を重ね、やがて占い師ホストとして大人気に。その最中、悲劇は起こったー。「ピンドン事件」の真相が、ついに明かされる!柊一郎と篠田の友情に、三井の初恋。そして恒晴が瞬太に向ける知られざる想い…。陰陽屋の愉快な仲間たちが勢揃いで贈る、とっておきのスピンオフ!
覇王の後宮 天命の花嫁と百年の寵愛覇王の後宮 天命の花嫁と百年の寵愛
急死した烈国皇帝の葬儀に招かれざる客がやってきた。成国公主・史金麗ー先帝の後宮に入るはずだった美しき花嫁は顔も知らない婚約者の棺にすがりついて泣き崩れる。その様子を新帝・元世龍は疑わしげに見ていた。占いによれば金麗は「愛した男に天下をもたらす伝説の瑞兆天女」だという。側近は亡き父帝に代わって彼女を娶れと言うが、世龍は気が進まない。一方、金麗には世龍に嫁がなければならない「理由」があって…。
いずみブックレット9 明石八景いずみブックレット9 明石八景
名所は作法に則って味わうべきであり、人は皆それをわきまえておく必要があるー明石八景は寛文8年(1668)、明石藩主松平信之が領内の名所八つを選び、幕府儒官林鵞峰らに詩文を委嘱したもの。中世の終わりから近世にかけて、日本各地で数多くの「八景」がつくられた。明石八景もまたこのような流行から生まれた作品だが、そこには風景を文学的伝統と結びつけて鑑賞しようとする考え方が潜んでいる。本書では明石八景をうたった漢詩や発句を読み進めながら、当時の人々が風景をどのようにとらえていたか、美意識と定型はいかなる関係にあるのか、といった問題を分かりやすく解説する。ひろく和漢洋の文学を視野におさめつつ、講演形式のやさしい語り口で展開される議論は軽妙暢達。明石の地域史としてのみならず、古典入門としてもおすすめの一冊。