著者 : 来栖千依
嫁入りは保留のまま、鬼灯組の仮組長に狛夜と漆季を指名した華。翠晶を失った代わりに組の役に立つべく仕事を探すと、紹介された店でいきなり指名されー「迎えにきたよ、私の花嫁」彼は幼い華にあやかしの婚姻痣をつけた妖怪・鱗。そして漆季の宿敵でもあった。複雑な再会の中、裏切られたと激怒する鱗は痣を解消せず鬼灯組と華を地獄に堕とすと言う。次々と起こる事件、拡大していく華の痣。迫るタイムリミットの中、衝撃的な鱗の秘密に辿り着いた狛夜と漆季は、華を守るために危険な賭けに出て…?
時は大正。観劇の好きな女学生、萩原杏は父の借金の形に華族の神楽坂子爵家、次男・真との縁談を進められそうになっていた。が、見合い時に「男と肩を並べて働きたい」と口走ったのを当主に聞かれ、帝華歌劇団の支配人に任命される。けれどその経営は火の車。さらに巷を賑わせる怪盗ファントムから劇団トップのカレンを狙う脅迫状が届いてー。はねっかえり女学生と真の恋の行方は!?ポプラ社小説新人賞ピュアフル部門賞受賞!
黒塗りの車にぶつかり、無理やり組に連行された葛野華が出会ったのは、麗しい美形の妖怪ー鬼夜叉の漆季と、九尾の狐の狛夜。なんとここはあやかし極道「鬼灯組」だった。祖母の形見・翠晶が妖怪の宝物らしく、その力で彼らの本性を暴いてしまった華は、対の宝物・玉璽を捜し出さないと命はないと脅される。さらに、華が逃げないよう「次期組長の花嫁にする」と宣言されてしまった。最強の漆季と若頭の狛夜、対立が激化する次期候補の二人に迫られながら、キケンで刺激的な極道暮らしをすることになり…!?
料理が趣味の桜子に、ひょんな入内話が舞い込んだ。相手は『冷酷な狼』で花しか食べないと噂の東宮。心配した桜子が花を象った料理を振る舞うと、珍しい料理を気に入ったのか、「俺の料理番になれ」と命じられる!さらには「引き受けないと言うのならー代わりに、お前を食べる」と迫られて…!?この入内、おいしい話じゃなかったのー!?
居場所を失い、相続したロンドン郊外の屋敷へ身を寄せることにした有紗。けれどー「お節介なレディ、減らず口を塞いであげましょうか?」超毒舌なギルが有紗を新しい主人として迎えることに猛反対!!それでもギルに認めてもらうために奮闘する有紗だが、彼の時々見せる優しさに翻弄され…!?至極の一杯で心を癒す紅茶ファンタジー!