2024年4月25日発売
毒香る中華後宮ファンタジー、二人の絆が試される第3巻。毒疫に覆われた帝国・剋。現帝の崩御により混乱を極める中、慧玲は変わらず後宮食医として治療に努めていた。元宵祭の夜、失踪していた皇太子として帰還した鴆と特別な感情を確かめ合った慧玲。しかし、宮廷に滞在していた蜃王に見初められてしまう。二人の気持ちが交差する中、身に宿る鳳凰の力によって大規模な解毒を行った慧玲は、その反動で命の危機に瀕してしまう。一方、鴆は彼女を救える特別な毒杯の調査を進めるがー毒疫の核心に迫る時、ついにあの人物が動き出す。
大切な仲間のため、“殺し屋殺し”は決意した。馬場が追い求め続けた義父惨殺事件の黒幕が判明。殺人請負会社マーダー・インクに潜入を試みるも、出迎えたのは馬場を新社長に据えようと企む旧社長派閥だった。だが、副社長率いる反対勢力によって、選りすぐりの暗殺者集団が馬場の仲間達に差し向けられる。行方知れずになった榎田、そして魔の手は、やがて林にも及びー。人口の3%が殺し屋の街・博多に刻まれた復讐劇、その報復の連鎖が断ち切られるとき、裏稼業の男たちの物語がついに終幕を迎えるー!
アンスタビリス山脈の上空を彷徨う浮き島・ラティオ島。“本の姫”とともに文字を回収する旅も終わりが近づく中、アンガスらはレッドの襲撃を受ける。レッドは文字を暴走させ、どんなに求めても得られないものを創り出した世界の滅亡を企んでいた。憎しみの連鎖を断ち切るため、アンガスと“本の姫”、ジョニーは第七聖域と呼ばれるラティオ島へと向かう。「希望」は「絶望」に打ち克つことができるのかー。文字に秘められた本当の意味とはー。2つの物語は遂に完結へ。人を信じる“あなた”に贈るファンタジー。
世の中に裸で立ち向かう青年たちは躊躇い、悩み、そして身命を擲つ。短いがゆえになおさら強烈だった彼らの最後の旅路。ひとりの悩める若者としての安重根を描き、韓国で33万部のベストセラーとなった歴史小説。
由井鮎彦の到達点にして、文学表現の未知なる未来がここにひらかれる。空虚にして充溢する海。すべてを呑み込み、すべてをもたらす海。そこから漂着し、そこに堆積していく特異な「もの」たち。世界が始まり、世界が終わる場所。類似し相違する分身にして鏡像たちがさまざまな場所を彷徨し、分離と結合を、対話と衝突を、敵対と協力を繰り返す。静寂に閉ざされた地下駐車場から、無限の響きを奏でる果てしのない浜辺へ。第27回太宰治賞受賞作家、初の長編。