著者 : ざいん
ガユスとギギナは皇宮へと侵入。皇帝イチェードを護る親衛隊との激戦。暗躍していた“大禍つ式”の侯爵と大伯爵との死闘。死孔雀によるもっとも恐ろしい咒式が発動し、さまよえる迷宮で人々は絶命していく。大陸各地でも運命の一戦が開始され、翼将筆頭代理となったバロメロオは、北方戦線の崩壊を防ぐ撤退戦を続ける。最強にして覚者にして救世主、ミルメオンが出陣。ついに姿を現す、ガユスたちの間に潜む裏切り者の正体。それぞれの癒しえぬ傷跡はどこへと向かい、赦されるのか。後アブソリエル帝国編、ここに完結。
復活を遂げた後アブソリエル帝国を率いる皇帝イチェードは“踊る夜”の仲介によって“龍”を使い、再征服戦争を遂行。ガユスは、許し難き兄ユシスと対決。二人が過去に犯した大罪の記憶に、深く懊悩する。迫り来る親衛隊。劣勢のなかで、意外な同盟が成立。法院は禁じられた切り札を示す。背信と激震が連鎖していく世界で、ついに神聖イージェス教国が本格侵攻を開始。北方諸国は陥落し、国境での防衛戦で龍皇国北方軍は苦戦を強いられる。対抗できるのは十二翼将筆頭代理、バロメロオ公爵と人形兵団のみとなった。
聖地アルソークの惨劇から、世界は激闘の時代へと突入していた。公王イチェード率いる後アブソリエル公国は、西方諸国への再征服戦争を開始。後公国の謎の一手による、恐るべき速度の侵攻が続く。ガユスとギギナは“宙界の瞳”を探るために、所員たちと後公国へと潜入。国境上で起こる、さらなる戦争の予兆。かつて敵対した法院との協力。六大天による反戦争への誘いに“踊る夜”の暗躍と、各勢力の思惑が交錯。周辺国を屈服させたイチェードは、ついに帝国復活を宣言。建国式典で血戦の幕が開き、反逆と裏切りが激突する。
ルゲニアによる敗戦から、ガユスとギギナはエリダナに帰還。敗戦の最中で手に入れた、聖ハウラン派の研究結果とイーゴン異録の調査だけが生き残る道となる。そしてエリダナの勢力再編。ギギナには過去の残滓が襲いかかる。モルディーン枢機卿長は、翼将を従えて聖地アルソークへ。対するはラペトデス七都市同盟の七英雄。北方の地に“大禍つ式”の両巨頭が現れ、“古き巨人”の鉄王も呼応する。さらに、竜族最強硬派である“黒竜派”が進軍を開始。竜族を率いる巨竜が顕現するとき、大陸諸国家が鳴動する。
独自の作風で作家生活15周年を迎える浅井ラボと『されど罪人は竜と踊る』を愛する作家、漫画家、イラストレーターたちが大集結。-ある朝にプロウス軽食店で起きた奇妙な出来事を描く「ホートンの長くて短い朝」、妙なことからガユスが喫茶店でバイトすることになるが、もっと妙な事態になる「神聖尊厳」、謎多きストラトスの学生時代である「Nobody knows the color of darkness.」、これら奇想と笑い、恐怖と快楽、並行世界や本編の裏側にあったもうひとつの結末を描く、七つの変奏曲を収めた公式短編集をご堪能あれ。
“宙界の瞳”を求める旅路を続けるガユスとギギナは、ルゲニア共和国に到達。英雄たちによって独裁政権が倒れ、新政府の投票を待つ国家で“宙界の瞳”を廻る探索行が開始される。ルゲニアの新元首の席を求めて、かつての革命の英雄たちが争い、惨禍を生む。一方、ネデンシア人民共和国では謎の流星が落下。流星は形を持った厄災へと姿を変え、国家を未曾有の危機に陥れる。その頃、エリダナでは七門同士の陰惨な戦いが開始されていたー。ウコウト大陸各地で同時進行する、崩壊への序曲。人々の選択はどこへ向かうのか。
死闘の果てに、ガユスとギギナのアシュレイ・ブフ&ソレル咒式士事務所は、ついにエリダナの守護者である七門に就任した。大手となった彼らの前に四つの事件が立ちはだかる。名門フォーハウト家の少女の不可解な死の真相。富豪マーコート家の娘が九歳になると殺しに現れる黒い霧の呪い。復讐者ハンハットが暴くのは、人の欲望と邪悪が悲劇と惨劇を引き起こし、連鎖させ拡大していく事実。そして、事務所内部に潜む内通者“猫目”との対決が迫る。魔女ニドヴォルグがもたらした“宙界の瞳”の謎に、彼らはいかなる決断を下すのか。
エリダナ音楽祭において、歌手ルル・リューを廻る争いは激化し、混迷の度を深めていく。ガユスとギギナの決意、仲間たちの希望、ルルの過去と歌、復讐のタングーム、渇望するフロズヴェル。各自の思惑が絡みあい、エリダナ大音楽堂へ向かう彼らの前に出現したのは、ハイパルキュによる呪詛咒式ー童話世界の即死の謎。空席となっていたエリダナ七大手、由緒ある七門の座に就くのは、師を越えようとするものたちか、反逆の餓狼か。多くの死と悲劇と怨念のなかで、ルルの歌声が、エリダナに響きわたる。
数々の惨劇を生き延び、ガユスとギギナの事務所は勇名を馳せるようになった。同僚のメッケンクラートたちは、ガユスの意志に反し、空席となったエリダナ七大手の席を狙うことを望む。揺れる事務所へ、師ジオルグの後継者を名乗る男フロズヴェルが来訪。ガユスたちに手を結ぼうと提案するが…。そんな折、歌姫ルル・リューから護衛の依頼がくる。彼女に脅迫文を送る犯人を突き止めるべく捜査を始めるが、“世界の敵の三十人”の一角、ハイパルキュまでもが、なぜかルルを狙う。何度倒しても蘇生する箱頭の怪人に打つ手はあるのか?
悲運のアラヤ王女が知る“宙界の瞳”の秘密を求め、デナーリオからハオル王家の護衛依頼を受けたガユスとギギナ。裏切り者を抱えたまま、一団を乗せた船は、座礁した豪華客船が迷宮となった“船島”に到着。ここでハオル王家と龍皇国による、国土奪還のための会談が開始される…。革命政府の将軍派はルフグルと黒槍部隊が参戦。大師派代理のガングドラムは奥の手を投入。反逆の翼将であるアザルリは、無敵の次元咒式を引っさげて“宙界の瞳”を狙ってくる。謀略と超咒式の嵐が吹き荒れる迷宮で、最後に立つのは誰か?
ガユスとギギナは、使徒事件の解決でエリダナでも高名な攻性咒式士となっていた。四派合同事務所にも新入所員が押しよせ、新体制となる。上昇気流に乗るガユスたちの前に現れたのは、革命によって倒れたハオル王家の生き残り、盲目のアラヤ王女だった。デナーリオ将軍によって支えられる王女は、護衛の取引材料として“宙界の瞳”の情報を提案する。一方、ハオル革命政府の二大巨頭は、アラヤ王女へと刺客を送る。時を同じくし、北方の封印監獄が開かれ、十二翼将の一翼、アザルリが動きだす。国家の命運を懸けた策謀と裏切りの大長編開始!
エリダナで幾多の激闘を越えてきたガユスとギギナ。死闘をともにした仲間たちが参加し、二人の事務所は四派による新体制となった。音楽家と歌手、双子の人形、結婚を控えた御曹司、難病の子供と親、移民たちの物語が絡まり、踊る。晶珪士ユラヴィカは、死せるザッハドとエミレオの書の呪詛を打破しようとし、大賢者が惑わせる。ついにワーリャスフたち“世界の敵”が蠢動。対して、英雄フォスキンによって島に集結した高名な攻性咒式士たち。この星の最終決戦に向けての決起集会に現れたのは!?第二部は短編集から開幕し、疾走していく。