著者 : 円山夢久
「君はゴーダ家の正統な後継ぎだ」そのひと言が、トールの運命を変えた。貧しい孤児の少年は、一瞬にして名家の御曹司となり、見も知らぬ祖母の待つザイン島へとやってくる。だがトールは知らなかった。その帰還がザインはおろか、大陸全土を揺るがすような事件の発端となることを。人々の身体を密かに蝕む灰土病、頭に鳥のような冠毛を持つウィーズル達。青白い鋼鉄と灼熱の溶鉱炉。陰謀渦巻くザイン島で、少年の冒険が、今、始まる。第6回電撃ゲーム小説大賞大賞受賞作家円山夢久が独特な世界観を壮大なスケールで描く、冒険ファンタジー。
黒山の人々と共に生きていく決心を固めたマーニ。だが、厳しい冬の訪れとともに、事態は不穏な方向に動き始める。盗賊達の一の頭「凶運のチャズ」が、盗賊王ゴヴァナンと決裂。公然と叛旗を翻したのだ!一方「谷間の都市」オク=トゥムでは、ホリンが父殺しの罪に怯え、徐々に心の平衡を失いつつあった。そして、未来の歌に歌われる「スールの日」。魔道王スウァルタは遂に、黒山攻撃の命を下すが…。第6回電撃ゲーム小説大賞「大賞」受賞作第4弾。「凶運のチャズ」編、いよいよ感動の完結。
“時の円環”に捕えられ、上古の時代に迷い込んだ魔道師見習いマーニは、ひょんなことから“凶運のチャズ”と行動を共にすることになる。“凶運のチャズ”-名うての盗賊にして、片目の盗賊王ゴヴァナンの信頼も篤い一の頭。だが自らの根城を失ったチャズは、ゴヴァナンから苛酷な代償を課せられる。何と、“森羅の森”に棲む正体不明の化け物・グードゥーを狩れというのだ!マーニはチャズ一味と共に、ひとつ目の怪異達が跋扈する森羅の森に赴くが…。第6回電撃ゲーム小説大賞「大賞」受賞作第3弾。
「モノスの戦」から半年後の初夏。絵の師匠チェントのお供で、「九都市」東部の辺境都市、オクタを訪れていたマーニの前に、ひとつ目の怪異ー全身が淡い象牙色に輝く白い銀目ーが現れる。その銀目こそ「ヘクウルシュ」、遠い昔にオクタを襲った古の魔物に他ならなかった。白い銀目の魔法に捕われ、さまよいこんだ奇妙な谷で、マーニが出会った盗賊の頭は、自らを「凶運のチャズ」と名乗るが…。第6回電撃ゲーム小説大賞“大賞”受賞作第2弾。正統派ハイ・ファンタジー、満を持しての第2巻登場。
魔道師達が幻影を描き、怪異と呼ばれるひとつ目の獣が跋扈する国“九都市”。おてんばだががんばり屋の魔道師見習いマーニに、ある日突然幸運が舞い込む。なんと“九都市”最高の魔道師フィンダルが、マーニを弟子にしたいと言うのだ。時あたかも“九都市”の命運を賭した戦のさなか。マーニはフィンダルと共にいさんで王の軍に加わる。だが戦況は苦しく、“九都市”の王はついに伝説の騎士“勝ち戦の君”の召喚を決意する。王と共に赴いた隠された都で、マーニが目にしたものは…!?第6回電撃ゲーム小説大賞「大賞」受賞作。圧倒的なスケールで贈る、正統派ファンタジー巨編、堂々の登場。