著者 : 岡達英茉
将来、後世に語り継がれる伝説の女官吏「黒猫金庫番」こと蔡月花。彼女は今猛烈に困っていた。後宮費の半減か、戸部尚書の柏偉光との結婚か。半減は厳しく、結婚はまだしたくない。追い討ちをかけるように「皇帝が月花を妃にしようとしている」という噂が流れ、妃たちから嫌がらせを受ける。そんな中、若い妃が井戸に落とされる事件が起こる。月花は容疑者にされ後宮は不穏な空気に包まれるが…。「一銭を笑うものは、一銭に泣くのよ!」降りかかる火の粉は自分で払う、黒猫金庫番の伝説は、まだ始まったばかり。
大雅国には伝説の女官吏がいる。通称「黒猫金庫番」。華奢な体に黒い衣を纏い、琥珀に光る瞳で不正を見逃さなかったというー。将来そう呼ばれるとはつゆ知らず、蔡月花は見合い話に頭を悩ませていた。相手は若き天才、戸部尚書の柏偉光。超のつく貧乏貴族の月花とは釣り合わないし、必死に立て直した家業もやっと軌道に乗り始め、結婚はしたくなかった。断り切れず迎えた見合いの当日。月花は落ちた小銭を追って馬車から飛び降り「私、お金が大好きなんです!!」と本性を露にするも「規格外のご令嬢」と偉光に気に入られ…?
突然空から降ってきた剣に貫かれ、気がついたら中華風の異世界にいた明依。軍神衛明の化身として祭り上げられ、性別すら誤解されたまま皇宮に連れて行かれる。頼りない明依の正体を疑う将軍弦月に試され、皇宮での日々は気を抜けないことばかり。さらに皇子謙王に女性と気づかれ、黙っている代わりに次の戦で大将に推薦してほしいと頼まれる。意図せず明依は権力闘争に巻き込まれー「天に誓ってこの衛明が、勝利を約束する!!」紅き衣の軍神(ニセ)が運命を切り開く。中華ファンタジー開幕!
「しばらく彼女とかくりよに行く」とわけのわからないことを言って兄が消えた。大学生の真穂は、兄の手がかりを追って上野にある資料館を訪れる。そこで出会ったのは、神々しい大蛇に姿を変えることのできる男、有龍。本業は学芸員だと言って渋る彼を拝み倒して、なんとか兄捜しを手伝ってもらうことに。調査が手詰まりになり、真穂は最後の手段でかくりよに向かう。上野の赤い鳥居を駆け抜けると、そこは別世界だったー東京上野の不忍池には龍がいるという。兄妹の絆が導く不思議あやかし物語。
「好きなんだ。私の妃になって欲しい」開戦前夜、セーラは夫イライアスのもとから脱走する。ガルシアに逃れたセーラが出会ったのは、敵国の王となった義弟アルだった。アルに求愛されて戸惑うセーラは(だって弟だったし)キースの命と引き替えにキスをねだられて!?感涙必至の結末とはー書き下ろし「王宮の至宝と人質だった私」収録!
「貴方はこのたび私と結婚しましたから」「結婚!?あの、何の話でしょうか」超貧乏貴族の娘セーラは、何の因果か弟を連れ去った超美形騎士団長と偽装結婚させられることに!お互い愛はない(少なくともセーラには皆無)はずなのに、ときたま出てくる夫(仮)の愛妻演技に戸惑ってます!?1,500万PV超えの大人気web小説、待望の書籍化!