著者 : 水守糸子
聖女と悪魔の終身契約聖女と悪魔の終身契約
当代随一の退魔師“聖女”エマには秘密がある。それは、魔を祓う身でありながら、強力な魔物・クロエと「契約」していること。幼い頃魔物に襲われたエマは、クロエを召喚し生き延びた。以来、自分を「姫さま」と呼んで嬉々として世話を焼くクロエと、いびつな主従関係を築いてきた。孤独なエマにとって、クロエの重く深い愛は、時に魅惑的な毒のようだ。人々を襲う黒い魔獣、死を呼ぶ葬送のワルツ、母の腹に宿ったまま生まれない赤子。エマは今日もクロエを従えて退魔に向かうー消えた妹を捜し求めて。
神去り国秘抄 贄の花嫁と流浪の咎人神去り国秘抄 贄の花嫁と流浪の咎人
十年前に日輪が消えた国、照日原。その辺境の郷の姫・かさねは狐神の花嫁に選ばれる。だが花嫁とは、日照不足で不作続きの郷を救うための贄を意味していた。知らずに狐に喰われかけたかさねは、金目の青年・イチに助けられる。見返りとして彼が要求してきたのは、日輪を司る日神に会うためにかさねの「力」を貸すことだった。戻る場所のないかさねはしぶしぶ同行を決める。しかしイチこそが日輪が消える原因を作り、都から追放された皇子だと気づきー。運命に抗うための旅が、今始まる。心揺さぶるファンタジー開幕。
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