著者 : 羽谷ユウスケ
泡沫の底に響け、僕の声泡沫の底に響け、僕の声
『僕の声を、探す…?』ふいに玄関のチャイムが鳴り、現れたのは全身黒ずくめの十六夜と名乗るおかしな男。この男は、僕こと大学生の内海玄が、11歳のときに失った声を取り戻すのだと言う。『必要ない』僕は携帯電話に打ち込んだ文字を見せる。今の生活に問題はない、満足しているー。それが母の「命令」でなければ、完全に無視したのだが…。夢に出た人物の言葉に従って旅に出た僕は、夢と現実の狭間を過去へと遡ってゆく。直人、晴子さん、由希子。そして、放たれる僕のー。“探し屋”十六夜をめぐる物語、第2弾だにゃー。
7/7のイチロと星喰いゾンビーズ7/7のイチロと星喰いゾンビーズ
その夜。自身の内に6つの人格を宿す青年、明神一郎(イチロ)は薄暗くかび臭い路地裏にいた。刑事たちは道ノ森公園で気を失った西岡正臣(マサ)を保護した/次の夜。イチロは前夜助けた前野結衣子(イコ)に再会した。刑事はイコに、幼なじみのマサと狩野嘉信(ノブ)の件で聴取した/次の夜。繁華街のビルの屋上に三人の男女がいた。“探し屋”の十六夜と“夜祓い”の相葉、清水。彼らは道ノ森市の夜を騒がす“星喰い”を探していた。/そしてその夜、すべての星が交わるー。第1回小学館ライトノベル大賞・期待賞受賞作。
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