花は桜よりも華のごとく
安土桃山の終わりごろ、京の都に美しい少年舞い人が現れる。彼の名は白火。京に上ってきたばかりの田舎の能一座の看板役者で、卓越した優美な舞いは瞬く間に噂になった。それを聞いた京随一の一座、柚木座の若太夫の蒼馬は白火に引き抜きの話を持ちかける。けれど白火はかたくなに拒否をした。実は白火は女の子。弱小一座を支えるため、幼少のころより女人禁制の能舞台に立っていたのだー。「お前、舞いが好きか?」華やかな京の都で織りなされる能楽恋絵巻の幕が開く。
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時は戦国の世の狭間。京の都に美しい能の舞い人、白火が現れる。その噂を知った名門一座の次期太夫、蒼馬は白火を自分の座に引き抜こうとするが、手ひどく断られる。実は白火は女の子。性別を偽り、女人禁制の舞台に立っていたのだ。しかし、蒼馬は白火が女であることを知らずに、彼女に惹かれていってしまいー!?桜降る能舞台で、男装の舞姫の伝説が始まる。第8回ビーンズ小説大賞読者賞受賞の能楽恋絵巻、開演。 2010/07/31 発売
「今日からそなたは私のものだ」戦国の火種くすぶる京の都。天才的な能の才を持つ男装の舞姫・白火は名門一座の次期太夫・蒼馬に連れられ嵐山に行くことに。しかし、泉で水浴びをしていた白火は、その姿を美貌の皇子・帯刀に見られてしまう。しかも、彼女を見初めた帯刀は無理矢理白火をさらい、抵抗する白火を「それも一興」と強引に自分のものにしようとしてー!?第8回ビーンズ小説大賞、読者賞受賞の能楽恋絵巻、第2幕。 2010/11/30 発売
強引にでもいい。触れて抱きしめて、自分のものにしたいー戦国の世の狭間。行方不明になった能の名門一座の次期太夫、蒼馬を追って、京を発った男装の天才舞姫、白火。潜り込んだ荷馬車の中で眠ってしまった白火は都を騒がす悪党「土蜘蛛」の頭、朱鬼に拾われる。しかし、鬼のすみか、大江山で再会した蒼馬は「ここがどこだかわかってるのか!!」と白火に冷たくて!?第8回ビーンズ小説大賞、読者賞受賞の能楽恋絵巻、第3幕。 2011/02/26 発売