せつなの嫁入り 三(3)
藤十郎とともに京へ戻ったせつな。しかし、第八警邏隊には療養を終えた隊士・本条がいて、あやかしだと見破られてしまう。屯所を追われたせつなは、親戚の都子のもとに身を寄せることとなる。せつなと藤十郎は密かに逢瀬を重ねるが、都子は離縁すべきだと言い出す。別の男性に嫁がせようと画策する都子に追い詰められる中、せつなは彼女の抱える秘密に気づく。-それは京をも揺るがす悲しい事件の始まりだった。そして、せつなと藤十郎にも最大の危機が訪れる。二人が選ぶ未来はー。
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せつなの嫁入りせつなの嫁入り
父親に疎まれ座敷牢で育った少女・せつな。父の死後、あやかし警邏隊隊員・藤十郎のもとへ嫁ぐが、務めに一途な藤十郎は実家へ戻ろうとせず、せつなは夫の顔を見ることすら叶わない。婚家では虐められ、せつなは逃げるように彼がいる京へと向かった。ようやく出会えた藤十郎は、部下を従えた剛腕な隊長。思わず臆したせつなは身分を隠し、彼らの下働きに就く。仲間と過ごすうち、気付けば心の距離も近づく二人だが、あるとき離縁の選択を迫られる。そこには決して二人が結ばれることのない「秘密」があった。 2021/05/14 発売