魔女に育てられた少年、魔女殺しの英雄となる(1)
人里離れた森の奥。そこには魔女と狼、そして一人の少年が暮らしていた。両親に捨てられた少年アルを拾った後、不器用ながらも過剰な愛情を注ぎ育て、魔法や知識さらには世界の広さを教える為に旅に連れていってくれた魔女メーティー。二人の暮らしは、刺激的であると同時に幸せに満ち溢れていた。ある日、人々に恐れられる“禍事を歌う魔女”の存在を知ったアルはそれがー居場所のなかった自分に家族の温もりを教えてくれたメーティーであったことを知る。自身の知る彼女と世間の認識の違いに戸惑いつつ、アルはとある覚悟を決めー?数奇な運命の下に出会った二人が紡ぐ、“家族”の絆の物語。第4回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞受賞作。