レヴィアタンの恋人(4)
初秋の朝靄の中、ユーキの手紙を携えた岩佐木が調布新町を発った頃。澁澤美歌子率いる姫路軍4000は、門司に布陣した日向軍14000に相対していた。20歳にして日向コロニーの市長職を継いだ岩切雨俊は、4年で九州統一を果たした万能型の特級特進種。日向軍は、圧倒的な戦力差と戦目付の鉄斎庵一舟の策を背景に、古城山門司要塞を陥落させ勢いに乗る。対する姫路軍の指揮を執るのは「万里眼」と称される最高司令官、白谷三座。そして、精鋭白狼兵団のなかにはタケルとシュンがいたー。幻想と退廃の戦記、舞台は関門海峡へ。
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半世紀前の世界的ウイルス汚染により、人類の99パーセントが死滅した2077年の日本。コロニーと化した調布新町を守る「特進種」のひとり、久坂ユーキは二子玉川の鉄橋の上で異能の少年と刃を交える。彼は不死身の力をもつ特進種だった。青年を配下としたユーキは、物資採集のキャラバンに同道する。一方、姫路コロニーより遠征してきた鳥辺野ミゲル率いる鳥辺野大隊は、澁澤美歌子の命により、ユーキを探していたー。荒廃した東京で、幻想と退廃の戦記が幕を開ける!犬村小六オリジナルデビュー作。 2007/06/24 発売
ユーキら特進種の活躍により、調布新町が絶望の淵から救われて3か月半が経った。平穏なときを取り戻し、近隣の共同体からの物見客も迎えた「星夕祭」でにぎわいをみせる人々。そしてその陰に隠れ、突如現れた鬼道衆たち。厭力を用いて幻戯を行う彼らの狙いはーユーキの捕縛。調布新町町長の高比良啓十は、隅田川沿いに広がる大規模共同体白河コロニーの企てと見当をつけ、八王子を始めとする共同体に援軍を求める。それぞれの想いを孕み、戦端は新宿で開かれようとしていた…。幻想と退廃の戦記、新章「白河編」開幕。 2007/11/21 発売