むしめづる姫宮さん(2)
姫宮凪には、友達がいない。それは、自分を恥ずかしい人間と思っているから。有吉羽汰には、友達がいない。それは、人に与える何かを持っていないと思っているから。でも、本当は、ふたりにしか出せない光を持っている。ある日クラスから孤立したギャル。やる気が持続しない女子サッカー部員。そして、夜にひとり、星と会話する少女。虫を引き寄せる少年少女たちの悩みが、彼らをちょっぴり大人にしていく。少しの背伸びが、いずれ背伸びじゃなくなるようにー。星降る夜におくる、ヒトと虫の魂が織りなす、とある青春の物語。
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むしめづる姫宮さんむしめづる姫宮さん
宮城県宮城郡浦上町。そこは虫の魂が漂う不思議な町。時に虫の魂は未熟な思春期の若者の魂にひきよせられ、憑いてしまう。そんなとき老人たちは告げるのだ。「山の上の姫宮さんの所に行きなさい」と。身も心も小さい有吉羽汰は、ある日突然、身の丈にあわない「おせっかい」をしてしまうようになってしまう。それを祖母に相談すると、姫宮さんのところへ行くように勧められるのだった。-だが、そこにいたのは昆虫のことが大好きなだけの、引っ込み思案の女の子で?虫と人間、五分と五分の魂が巻き起こす、ちょっと不思議な青春物語。 2019/08/21 発売