琥珀の秋、0秒の旅
修学旅行で函館を訪れていた内気な高校生・麦野カヤトは、世界の時が止まるという信じられない現象に見舞われる。自分以外のあらゆるものが静止した街で動けるのは彼一人…かと思いきや、もう一人いた。地元の不良少女・井熊あきら。二人で時を動かす方法を模索していると、麦野は数日前に死んだ叔父の「琥珀の世界」という言葉を思い出す。世界の時が止まったことに関係しているかもしれないと思い立った二人は、時を動かす手がかりを求めて、叔父の家がある東京を目指す。時が止まった世界のなか、二人きりの旅が始まった。