1998年8月発売
ある朝、病院の庭で、首を吊って死んでいるひとりの老婦人が発見された。警察は彼女の死を自殺だと判断した。彼女の主治医も、友人知人も、彼女が重い病気を悲観して、死を選んだと考えた。誰もがそれを自殺と信じて疑わなかった。-たった一人の少年を除いては。あたし、工藤由香。少年の依頼を受けて、半信半疑ながらも、調査を始めたあたしたち。ところが、その少年が命を狙われて…。
「うおおお〜っ。びやああ〜っ!!」ジェットコースターは、絶叫する胸キュン・ペアーを乗せて、恐怖の国へ!ここでは、人類を恐怖のどん底におとしいれるため、最終恐怖兵器の“アリス爆弾”を作る計画が!?早くアリスを見つけて脱出しないと、いくら食べてもおなかがすく食欲地獄で、ひろみやゆかりが、おデブになっちゃうし…。助けてMI、アリスを絵本の世界に帰して。
予備校講師の久住は、肩に擦り寄ってくる感触に、半分眠ったままで腕を彷徨わせた。(-あれ?)抱き寄せた身体は温かかったが、なにかが違った。スレンダーな女性は好みだけれど、こんなにも肉付きの悪いヒップはついぞ覚えがない。-そうだ。痩せた女ではない。これは、発育途上の少年の身体だ。目を開けるとそこには、昨日、山手線の中で拾った桜庭環のあどけない寝顔があった。
不毛の大砂漠地帯・ラブラドル大地峡。その灼熱の大地から、赤き剣を持つ男はやってきたー。北クリスタニアの中央部、フォレースル地方の首都スループを目指し、男とその配下である蟻人族の屈強の戦士たちは北上する。神獣クロイセの名代たるその男の名は、レードン。その頃、ケレンスなる小村の護民兵・カルーアは、テューレやフィランヌら北の王国ダナーンからの使者と出会い、スループを目指すというそのパーティとともに旅立つことになる。臆病で、己に自信の持てぬ自分自身を、変えるために。戦乱の予感の中、それぞれの思惑を秘めて、彼らは出逢い、すれ違う。そして、レードンの真の目的とは。
鬼無里の鬼が目覚める。天狗の真意も知れぬまま、失踪した佐穂子の行方を追って、弓生と聖は長野へと向った。現地で彼らが見たものは、怨みゆえに甦り、襲撃を繰り返す一人の鬼女。だがその正体は、伝説の鬼女紅葉ではなかった…!一方、「柵の一族」と名乗るイズナ使いたちに囚われていた佐穂子は、次第に困惑を深めていく。「どうして紅葉は、私をここに呼んだの?」鬼無里の鬼女は果たして本当に敵なのか。そして、佐穂子をこの地に導いた庄間一哉の思惑とは。