2020年発売
たった一人の家族だった母親を病気で亡くした高校二年生の新田由奈。葬式の日、由奈の前に、父親を名乗るおっさん2人が現れる。金髪でチンピラ風の竜二と、眼鏡でエリート官僚風の秋生。「今さら父親なんて認めない!」と反発するが、一つ屋根の下で暮らすことになってしまいー不思議な共同生活が紡ぐ新しい家族のカタチ。それぞれ持ち寄った思い出から浮かび上がる、母の意外な一面と残された想い。あたり前に近くにいる人が愛おしくなる、いびつでおかしな親子の物語。
憧れの旅行会社に入社して四年目。社内で悪名高き3課ー通称・どこでも課に突如異動となった亜夜(26)。人たらしな優男の課長と、塩対応(でも甘党)な後輩男子と亜夜、たった三人のどこでも課。その仕事は『個人向けオーダーメイドプラン作成』という名の、“面倒”な依頼処理係だった!『恋人に別れを切り出したい』『昔、友人と訪れた思い出の地に行きたい』-訳アリなお客様の裏には様々な物語があって…。疲れた心を温める、非日常な『旅』をどうぞ。
社畜の松友裕二が残業から帰ると、隣に住むOLの早乙女ミオが家の鍵をなくして立ち尽くしていた。雨でずぶ濡れのミオが不憫になった松友はベランダからミオの家に入り、玄関を開けて言うー「おかえりなさい。今日は大変でしたね」そんな何気ない「おかえり」が心に刺さったミオに、松友は衝撃の提案を受ける。「私の月収は五十万です。月に三十万円であなたを雇います」実は生活力ゼロで極度の人間不信だったミオと、彼女の身の回りの世話をする仕事を引き受けた松友。ゆっくりと距離を縮めていく二人の間にあるのは単なる雇用関係かそれともー。孤独なお隣さんとのアットホームラブコメディ。
「データマンチ」-それは、データ上可能であれば神殺しにさえ興じる変人。そんな「データマンチ」だった前世を持つ少年・エーリヒは、異世界への転生時に授かったキャラビルドの権能を活用して理想の強キャラにならんと画策する。妙に蠱惑的な幼馴染との遊戯やブラコンな妹のお世話をする中、頭を捻ってデータを隅まで舐め回し、熟練度をやりくりしながら極悪コンボを模索していくエーリヒ。しかし彼が思うよりも早く物語が動き出し、エーリヒは大切な者を守るため戦いに身を投じることになり…!?ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、ここに開幕!
犯罪者や異教徒が跋扈する荒廃した最悪の土地・ベイバロン領。若くして家督を継いで領主となったリゼは、凶悪な領民に殺されないため、一つの決断を下す。それはー領民に媚びへつらうこと!“王族や貴族にのみ与えられた神の力”とされる魔法を領民のために使いまくれば、幸せな暮らしを手に入れられる!…はずが、いつの間にか領民に「国家への反逆者」だと祭り上げられー!?「「「さぁリゼ様、邪悪なる国王を討ち取りましょう!」」」「(どうしてこうなった!?)」浅慮さで右に出るものはいない、考えなし領主による最悪の領地運営譚、開幕!
灰色教団との死闘から数日、傷が癒えたディーンたちは冒険者の活動を再開していた。魔迷宮から帰還し、いつも通りギルドで報告を行っていたーその最中。エッダが理不尽な理由により、“軍”から強盗殺人の罪を着せられてしまう。しかし、抵抗せずに黙って処刑を待つなどありえない。幼馴染みの鍛冶師・マニも加わり、三人の冒険者と一人の悪魔は“軍”の支配する都市ロマブルクからの脱出を図る。そんなディーンたちを阻むのは、圧倒的な実力を誇る魔導尉・カンヴィア率いる軍人たちでー!?最弱冒険者が“暴食の悪魔”と歩む冒険譚、第三幕!
屋敷を襲った謎の青年と黒い霧の関連を知るため、レティシエルはジークと王立図書館へ向かう。秘書庫を訪れ、ついに黒い霧との関係がある力の正体に近づいたかと思った矢先、レティシエルは不可解なメッセージを発見し…?なかなか答えにたどり着けない中、レティシエルの元に、公爵家の領地内で発生した暴動の報せが届く。その中心がニコルの故郷近くと知ったレティシエルは、原因である公爵家の圧政を終わらせ、暴動を収束させるべく領地へ赴いた。そこに現れたのは公爵家の長男・フリード。黒い霧を操り、民草を道具と切り捨て蔑ろにするフリードを、王女殿下が断罪するー!
水の国の危機を救い勇者の称号を得た高月マコトは、大陸一の栄華を誇る太陽の国の王都に到着する。王女への謁見を終え、城下街を巡る中で、種族差別や麻薬の蔓延、そして蛇の教団の暗躍といった王都の闇を知るマコト。蛇の教団の手掛かりを求め調査していると、繁栄の陰で滅ぼされた月の国の存在がにわかに浮上し!?さらに、蛇の教団による王都壊滅のシナリオが発動し、マコトは窮地に陥るがー打開の鍵となるのはフリアエという呪われた『月の巫女』で…!?「水の国の勇者さん。私の守護騎士になりなさい」クラスメイト最弱がマイナー女神と最強へ至る異世界攻略ファンタジー、第4巻!
卒業祭にて、おしくも千奈津に敗れた異世界からの転移者・桂城悠那。師であるデリスがネルと結婚することになり、悠那もまた忙しい日常を過ごす最中、その日は突然に訪れた。それは「勇者選定の日」。魔王討伐連合に参加する勇者を選ぶため、悠那はかつて自分を見捨てた級友と刃を交えることになるのだった。そして最高位の魔王「大八魔」のひとり、フンド・リンドはただ座して勇者を待とうとはしなかった。深海の王者にして海と共に生きる彼は、自身の武と覇を知らしめるため、大陸への侵攻を高らかに宣言することになり…?“最強にして最狂”の師弟が紡ぐ異世界バトルファンタジー、第5幕!
「ここで出てきましたか、大魔帝」「ハズレ枠」と称されたスキルを駆使し、三森灯河が金棲魔群帯の最奥、禁起の魔女・エリカのもとへ辿り着くのと時を同じくして、いよいよ大魔帝軍の人類への侵攻が開始された。歴戦の勇士や各国の兵が次々と倒れ伏すなか、十河綾香も前線で窮地に追い込まれるという、人類にとって圧倒的不利な戦況。だがその時、黒衣を纏い魔蝿の仮面をつけたE級勇者が、戦場へと降り立つー。「大魔帝の軍勢および、金眼の魔物は。我が蝿王ノ戦団がー蹂躙する」かつて空気モブだったE級勇者が、絶対最強へと至る逆襲譚、第5幕。
傭兵国家ゼムから『大武術大会』への招待状を受け取ったソーマ。その大会は優勝者に「願いを叶える権利」が与えられるゼムの一大イベントであった。ソーマは国交が途絶えたゼムの招待に応じない構えであったが、元王国陸軍大将ゲオルグの娘が大会に参加すると報告が上がり!?かつて王国の内乱で反逆者として処分されたゲオルグ。その娘が優勝して復讐を願えばゼムを率いて王国に戦争を仕掛ける可能性もある。彼女の真意を探るべくソーマはゼムへ赴くが、彼女に接触したゼム王もその思惑をはかりかねており…!?革新的な異世界内政ファンタジー、第12巻!
自分を異世界に呼び寄せたバロウを見つけることができたカエデ。無事に元の世界に帰れるようにバロウと約束を取り付ける。転移の魔法には大量の晶石が必要というバロウの言葉に従い、カエデ達が旅先で買い付けて帰ってくると、今度は紙が欲しいと言われてまたも旅に出ることになった。バロウが自分を遠ざけようとしているのではないかと疑いつつも、魔法の完成のために従うしかないカエデ達は、リアルールという大きな街へと向かう。そこで偶然にもリタチスタと再会し、一緒にバロウのもとへ戻るのだが、二人にはなにやら因縁があるようでー。