2024年3月5日発売
死を振りまく呪いの緋目を持つ、清香茶館の娘・朱梨は、父と母、兄を目のせいで亡くしたと思い込んでいた。せめて茶館は守ろうとするも養父に店を取られ、給金目当てに後宮に行かされる。朱梨は幻国の第一皇子・伯飛の前で茶を入れるが、“傑女”には選ばれなかった。が、その後、伯飛に茶を入れてほしいと言われて仮初めの妻になり、皇子のある秘密を知ってしまうー。後宮に巣くう怨霊退治に乗り出す呪われ皇子と娘の運命は…?
明治二十一年、古都・金沢で過ごす変わり者の美少年・泉鏡太郎(のちの泉鏡花)。おばけ好きな鏡太郎は、人力車夫の義信とともに怪異の噂を調べに行く。魚の化生ではないかと囁かれる陸軍少佐夫人、神隠しから帰って来た医者の息子、義信が目撃した河童など、不思議な噂たちの真相とは…?そして、火にまつわる奇妙な風聞が、金沢を騒がす大事件へと発展していくー!大好評の明治怪奇ミステリー、第2弾。
幼馴染の和泉枇を亡くし、毎日を無気力に生きる僕、大野夕吾はあるとき無彩病を発症する。無彩病とは色彩が失われ、やがて死に至る病だが、僕は生まれつき色が見えないため、死ぬまでに一色ずつ見える色が増えていく。残された365日で、僕は楓が遺した「死ぬまでにやりたいことリスト」を1つずつ叶えることに。やがて視界の全てが色づいたとき…?衝撃のラストに心が震え、景色が鮮やかに輝き出す、最高のラブストーリー!
雪代宗司は星那多大学の客員教授であり幻想作家である。宗司はケガレを祓う力を持っており、そのケガレを利用して物語を綴っていた。大学一年生の宇佐見椎奈は、過去のある出来事から異形のモノを視ることができ、宗司のもとで助手のアルバイトをしている。ある日、いわくつきの事故物件「六角屋敷」の噂を聞いた二人。真相を確かめに向かうが、次々に恐ろしいことが起きてー!?