制作・出演 : ギル・ゴールドスタイン
2008年録音の第7作。コリーヌ・ベイリー・レイのヒット曲をボッサのリズムで歌う「ライク・ア・スター」、情念を感じさせるヴォーカルが際立つフィオナ・アップル作「スロウ・ライク・ハニー」、ギターのみをバックに歌うサンバの「ア・プリメーラ・ヴェス」などでジャズ・シンガーとしての多面性を見せる。ギル・ゴールドスタインほかの編曲も充実。
日本を代表するジャズ・シンガーによるボサ・ノヴァ集。NY録音。ケニー・ギャレット、マイケル・フランクス、マルコス・ヴァリほかトップ・ミュージシャンが大挙参加。ギル・ゴールドスタインのアレンジに平賀のシルキー・ヴォイスが重なる珠玉の名演集。
ニューヨーク録音で歌われるのは、ケイコ・リー自身がセレクトしたアメリカ生まれの名曲たち。ギル・ゴールドスタインのオーケストラ・アレンジにより、しっとりとしたバラード集に仕上がっており、憂いを帯びた声と相まって晩秋のマンハッタンを想像させる。
『シェイド』以来3年ぶりのアルバムは、ジャジィで大人の魅力たっぷりな作品。彼女の原点は1950年代にあるのだそうで、やはりスタンダード曲は言うことなし。この作品では迫力のバックのタイトル曲と「シェルブールの雨傘」が新鮮。全体を通して、彼女の微妙で繊細な感情移入に感心した。
エレメンツは、故ギル・エヴァンスのオーケストラで活躍したリズム・セクション2人、イーガン&ゴットリーブの率いる双頭コンボ。これは92〜96年にかけて収録されたライヴ・シリーズの第3弾。緩急自在の展開とライヴならではの臨場感、一体感がビンビン伝わってくる。
マンハッタン・トランスファーで実力者ぶりを遺憾なく発揮しているシーゲルのソロ作。今回はブロードウェイのヒット曲をとり上げる。マントラで歌うよりも本格的なジャズ・シンガーぶりが心地よい。それでいてポップな香りもあるところが魅力だ。
ルーとレイの2管を軸に軽妙で多彩なバックが織りなすリズムとメロディが何とも小気味よくスリリングな作品。特に(4)では主役が吹っ飛んでしまうほどに多弁になり暴走してしまった感があるが、そこはルーのこと。(5)ではダイナミックにしっかりと盛り上げてみせている。
ジャズ界期待のシンガー仲宗根かほるのアルバム。キュートでセクシー、アンニュイでエレガント、何ともいえない彼女の個性がたくさん詰まっている。甘く香るハニー・トーン・ボイスは必聴だ。