音楽むすび | 制作・出演 : スーザン・グラハム

ラヴェルでは特に「道化師〜」が良く、リズムが冴えている。歌曲の伴奏はやや地味だが、グラハムの深みのある歌声はさすがである。メインのブラームスは非常にきっちりとした表現。ひたすら作品に忠実であろうとする小澤の真摯な態度がにじみ出ている。

我が子にクラシックをという親にも、音楽鑑賞の授業で教師がそのまま使うにもオススメのモーツァルト入門盤。モーツァルト作品の主要なジャンルから選曲され、一流の演奏家による良質な演奏が楽しめる。

2枚のCDを聴き終り感動に打ち震えて暫し呆然となる。死刑制度の問題を鋭く描いた原作から人間が内奥に抱く心の動きに焦点を絞り、音楽の力で切々と聴衆の胸に迫るオペラは21世紀冒頭を飾る傑作と言って良い。グラハムのへレンが三嘆に値する名唱である。★

レイナルド・アーン(1875〜1947)は、ドイツ人とスペイン人の両親の間にベネズエラで生まれたフランスの作曲家。サロン音楽風の小粋で美しい歌曲を残している。アメリカの若いソプラノ、グラハムがしゃれた味わいの魅力的な歌を聴かせてくれる。