制作・出演 : 小柳美奈子
日本を代表するサクソフォン・プレイヤー須川展也の最新作! 長年に渡って数々の楽曲を気鋭の作曲家たちに委嘱してきた須川展也。 それらの中からは、吉松隆「ファジィバード・ソナタ」・「サイバーバード協奏曲」、E.グレグソン「サクソフォン協奏曲」、 M.エレビー「シナモン・コンチェルト」等、今や国際的スタンダード曲として知られる作品の数々が誕生しています。 未来の新しいサクソフォンのレパートリー開拓になることを祈って、須川が熟考の末に近年委嘱をしたのは、 ジャズの巨匠"チック・コリア"、クラシック界の鬼才 "ファジル・サイ"。ジャズ界のみならず、音楽好きなら誰もが知る巨匠 チック・コリアへの委嘱作は、全て「書き譜」というクラシカルなスタイルで記されており、即興のジャズとは一味違うチック・コリアが 楽しめる楽曲です。随所にチック・コリア独特のコードの響きと匂いを感じながら、須川展也の独特で味のあるサクソフォンが楽しめる、 まさに「贅沢」と呼べる内容です。トルコ出身の鬼才作曲家・ピアニスト ファジル・サイによる作品は、全6楽章の組曲。ファジル・サイ初のサックス楽曲で、作曲にあたっては須川と共にスタジオに入り、 特殊奏法など確認をしたそうです。その為、須川展也の魅力を余すこと無く楽しめる楽曲となりました。冒頭から広がるファジル・サイ独特の 美しい旋律。テーマとなるメロディは、シンプルであるからこそ心に響きます。トルコ独特のリズムで奏でるアップテンポ曲から、 重くダークでディープな第5楽章を経て、聴くものの心を一瞬にして奪う第6楽章「フィナーレ」へ。 哀愁あふれるピアノの旋律で始まる世界感は、まさにファジル・サイ・ワールドを表現しています。 「サイバーバード協奏曲」は、日本を代表する作曲家の吉松隆が、1993-94年に須川展也の委嘱を受けて作曲した原曲 (オーケストラとサックス版)のピアノ・リダクション版。作曲者本人の手によって曲の魅力が余すこと無く見事に引き出され、 デュオならではの洗練された音楽として新たに楽しむ事が出来る作品となっています。 3人の巨匠たちによって新たに書かれた、まさに須川展也の“マスターピース”集とも言える本作。 クラシック、ジャズ、現代音楽といったジャンルを超越し、あらゆる音楽好きにとって必聴の1枚です! <収録内容> <全3曲> [58:00] 01. アルト・サクソフォンとピアノのためのソナタ “Florida to Tokyo” [13:34] 作曲:チック・コリア(Chick Corea)*須川展也 委嘱作品 / 2016年作曲 組曲〜アルト・サクソフォンとピアノのための Op.55 [22:17] 作曲:ファジル・サイ(Fazil Say)*須川展也 委嘱作品 / 2014年作曲 02. 第1楽章:アレグロ [03:58] 03. 第2楽章:アンダンテ [04:46] 04. 第3楽章:プレスト [03:20] 05. 第4楽章:"Ironic"(皮肉な) [02:30] 06. 第5楽章:アンダンティーノ、子守歌のように [04:49] 07. 第6楽章:フィナーレ、プレスト [02:54] *2014年10/16 東京オペラシティ コンサートホールにて、ファジル・サイと須川展也により世界初演。 サイバーバード協奏曲 Op.59 ピアノ・リダクション版 [21:54] 作曲:吉松 隆(Takashi Yoshimatsu) 08. 第1楽章:彩の鳥 [08:15] 09. 第2楽章:悲の鳥 [07:47] 10. 第3楽章:風の鳥 [05:52] *作曲者自身による2015年編曲版 *原曲のSax & オーケストラ版は須川展也による委嘱作品として1993〜94年に作曲された。 演奏:須川展也(サクソフォン)、小柳美奈子(ピアノ)
そもそもサックス・カルテットは多くないけれど、トルヴェールは世界トップのアンサンブルだと言い切っていいんじゃないかと、今回のアルバムを聴いてつくづく思った。作品ノートをなぞるようだが、名優は悲劇も喜劇もこなす。彼らがまさにそう。今回はラブ・コメディってところだ。
発売元
ユニバーサルミュージック日本のサックス・カルテットが一人のピアニストとともに、ヴィヴァルディ&ピアソラの「四季」を演奏。前者は「春がきた」なども交えたジャジィな編曲、後者はハード・エッジなオリジナルのムードを再現。サックスだけとは思えない豊かな音色が楽しい。
発売元
ユニバーサルミュージック心からウマイっと思わせてくれるのは、いつもと同じ。ラヴェルの名曲が、サックスのオリジナルのように生まれ変わるのは、この妙技ゆえ。デザングロや吉松隆も、作品、演奏とも充実。タイトル曲(オリジナル)は、遊び心が楽しいが、ちとやり過ぎたか。