シューマン:ピアノ・ソナタ第1番、クライスレリアーナ
先月のコンチェルトに続いてのシューマン。こちらもやはりその瞬間瞬間の音楽をよく歌っている。その意味では過不足なく満足して聴き終わることができる。ただし、シューマンの複雑さ、暗さ、やるせない情熱が色濃い演奏ではない。ちょっと薄口。
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シューマン:交響的練習曲シューマン:交響的練習曲
ペライア29〜30歳のころの演奏で、「作品13」と「遺作」は1976年初来日の折りに収録され、「蝶々作品2」はその翌年にNYで録音されたもの。いずれも、抒情豊かにやわらかく弾きあらわされており、あたたかみと自在感あふれるペライアのシューマンだ。 1991/02/21 発売
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集作品6シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集作品6
本当にシューマンを演奏することは難しいと思う。屈折した心を持つシューマンをどうしたら自分のものにできるか……。ペライアは若々しい知性でそれに臨んだ。テクニックも表現も抑えめにして彼の心をたどるペライアのピアノには、好感が持てる。 1991/02/21 発売