音楽むすび | 1987年11月21日発売

1987年の7月、肝臓ガンで亡くなったトニー谷の作品を、大滝詠一がひとつに作品化した。50年代が彼の絶頂期だが、これほどレコードとして残されていたとは知らなかった。アイディアには、息を呑むものが多い。大滝の仕事の中でも、最良の仕事にあげたい。

あまりのポップさゆえインディーズでは異端児だったバクチクのメジャー・デビュー盤。タテノリのパンク・ビートから変拍子の屈折ポップ・ソング、GS調のバラードまで、確かに見事なほどに節操がない。ガジェット化したロックを象徴する痛快な一枚。

スタークラブ結成10周年記念アルバム。ひたすらパンクを愛しパンクに生きてきた彼らが70年代における英米パンク・グループの代表的ナンバーを選びカバーしたパンク・ファン必聴の一作だ。

芸能生活50年記念のCD4枚に及ぶ『大忠臣蔵』は、三波春夫のライフ・ワークとも言うべき作品で、歌謡&浪曲、地唄、講談とパートごとに“語り”スタイルを替えながら展開していく。「決斗高田の馬場」のノリ(調子)の良いこと。これぞ三波春夫!!。

聖子のシングル盤のB面に収録されていた曲ばかりを集めたベスト・アルバム。「スイート・メモリーズ」での聖子のハスキー・ボイスが実に色っぽい。B面曲には、渋いがじっくり聞かせる曲が多く、ドキッとさせるものがある。

悪魔軍団の4枚目はロスでリミックスされたもの。従来のイロモノ的なイメージは本作でもぬぐいきれないがそれはヴィジュアル付でのこと。音だけ拾ってみればV・ヘイレン風やバラード調ありと器用な所もある。