1998年1月発売
騒音的美学の終焉騒音的美学の終焉
同じノイズ・バンドでもトランジスタ・ラジオのホワイト・ノイズのような、ある種キュートでドリーミーな音色を持ったステレオラヴのメジャー・デビュー作。プログラムされたような乾いたサイケ感覚が、いかにも90年代的でポップ。ネジれ方が個性的だ。
マーズ・オーディアック・クインテットマーズ・オーディアック・クインテット
この頃はミニマルなギター・ポップで人気だった彼らの94年のアルバム。フレンチ・ポップス、エキゾチック・ミュージックなどの60'sフレイヴァーと、テクノロジーをミックスさせ、全体的には「ブレードランナー」世界のサウンドといった感じ。でも(5)(12)のキュートな曲も見逃せない。
フライフライ
スーパー・キャットをフィーチャーした表題曲は、ヒットして彼らを一躍有名にしたいわば出世曲。肩の力を抜いてリラックスし、また遊び心も感じられるが、一方でハードコア風の曲(2)も収録したあたり、自らの出身をあらためて示したような意地を感じる。