1998年1月発売
これは珍しい、ブルース・ウーマンのコンピ。テキサス州にあるアントン・レコーズの、23〜54歳(92年発売当時)の白人6人+黒人2人の女性の歌/演奏を収録。どブルースからロック、カントリーなどの要素を含むものまで、さまざまな{魂}が詰まってる。
73年のデビュー作『チューブラー・ベルズ』からすでに四半世紀を数えるキャリアのM.オールドフィールド。その間、ヴァージンからWEAへ、これは25年間で18枚のオリジナル・アルバムを送り出した彼のレーベルを超えた集大成ともいえる記念的ベスト盤。
日本デビュー作。55年テキサス生まれで離婚歴多数、麻薬で投獄という豪快な人生に尻込みしちゃだめ。弾き語り、カントリーなどのルーツ音楽をベースにオルタナティヴ風まで、そんな経歴が生きた(?)堂々たる歌と演奏は言葉も出ないほど感動的だ。★
ブラック映画『ジャッキー・ブラウン』のサントラ。映画は70年代に多くのブラック映画に出たパム・グリアを主演にしたクエンティン・タランティーノの作品。音楽は、70年代のブラック映画を彷彿とさせるような、当時のソウル・ヒットばかりですごい。
パブ・ロック・グループ、モーターズ脱退後、79年に発表したソロ(といっても実体は3人組)デビュー・アルバムの復刻盤。パワー・ポップと呼ぶにはハード・ロックの要素が強すぎる気も。このポップ感と分厚いコーラス・ワークはなるほどなんだけど。
ポップ・グループとレイダー(・レーベル)同期の英国バンド、79年発表の2nd。旧ソ連の宇宙服をまとった珍妙なジャケットで当時もよく見かけたが、音楽的には関連性まるでなしの明朗ストレートな剛球ロックが身上。ただ少しぐらいはヒネりも必要だろうに。
「トッカータとフーガ」の冒頭に“タリラリラリラリラリラ〜ン”とトリルが入るのには驚き。聴き手に先制パンチを食らわせた後、快適なテンポと確かな構成感でグイグイと弾き進めて、自分のペースにハメ込むというコープマンの作戦が見事に的中している。
ロストロポーヴィチのこのシリーズもこれで第7弾となった。指揮者としての円熟ぶりが如実に示され、作品の劇的な内容が雄弁に真摯な感情をもって語りすすめられている。しかも、必要以上の重苦しさに陥らないところがこの音楽家の長所であろう。
ロストロ氏が未だ並外れたヴィルトゥオーゾであることを再確認できるCD。諧謔味と抒情性がない混ぜになった両作品の屈折した魅力を「ロシア」に依拠することなく的確に据えてサスガである。小沢の「無国籍」性も寄与するところ大。聴き応えの1枚。
3曲+インストのシングル・アルバム。(1)はヴォーカルがLISA、(2)は森若香織で、それぞれ響きの異なるドラムンベース処理が利いた朝本ワールドが聴ける。また(3)はスーパー・ステューピッドやシアターブルックのメンバーをフィーチャーしている。