音楽むすび | 2011年12月14日発売

2011年12月14日発売

ブゾーニ:作品集ブゾーニ:作品集

ペンティネン/ブゾーニ:モーツァルト、バッハ、ショパンへのオマージュ ブゾーニはイタリアの作曲家ですが、母方の祖父はドイツ人であり、彼自身もバッハとモーツァルトに深く傾倒していました。ピアニストとしても才能に恵まれた彼は、先人の作品を研究し、自分自身の創造性を高める目的で、これらを編曲。新たな表情を持たせたのです。  中でもよく知られているのが、J.S.バッハ作曲『無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ』のピアノ編曲でしょう。この曲は、ブラームスなど他の作曲家もピアノ独奏への編曲を試みていますが、やはり絢爛たる超絶技巧を駆使したブゾーニ版は一歩抜きんでた存在であり、ピアニストの憧れの1曲と言ってもよいだけの風格を備えています。その他のバッハ作品を始め、モーツァルトやショパンのトランスクリプションは、原曲の要素を残しながらも、全く新しいものとして捉えてみてください。  ピアニスト、ペンティネンは正統派のレパートリーを極めながらも、このような編曲物も得意とする「超絶技巧マニア」にとっては嬉しい存在です。ここでも、芯の通った素晴らしい演奏で聴き手を魅了します。(CPO) 【収録情報】 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:シャコンヌ 二短調 BV B24 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:オルガンのための前奏曲よりBV B27〜いざ来たれ、異教徒の救い主よBWV659 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:オルガンのための前奏曲よりBV B27〜目覚めよと呼ぶ声ありBWV645 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:オルガンのための前奏曲よりBV B27〜主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶBWV639 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:オルガンのための前奏曲よりBV B27〜汝のうちに喜びありBWV615 ・J.S.バッハ=ブゾーニ:オルガンのための前奏曲よりBV B27〜われらが救い主、キリストよBWV665 ・モーツァルトによるジグ、ボレロと変奏曲BV254 ・3つのアルバムの綴りBV289 ・ショパンの前奏曲による10の変奏曲BV213a ・バッハによる幻想曲BV253 ・エスキースより『クリスマスの夜』BV251  ローランド・ペンティネン(ピアノ)  録音時期:2008年  録音方式:デジタル Powered by HMV

ブルックナー:交響曲集 第2集ブルックナー:交響曲集 第2集

ブルックナー:交響曲全集第2集〜第0番、第1番(2CD) ヴェンツァーゴ&タピオラ・シンフォニエッタ 幅広いレパートリーを持つスイスの指揮者、マリオ・ヴェンツァーゴは、1948年チューリヒの生まれで、近現代音楽を得意とする一方、協奏曲など合わせもののうまさにも定評があり、ベルリン・フィルから室内オケまで世界各国のオーケストラを指揮してその実力を高く評価されてきました。  ヴェンツァーゴは少し前からブルックナーの作品を各国のオーケストラを指揮してよくとりあげており、やがてドイツのCPOレーベルでは交響曲全集の録音企画もスタート。  第1弾となった2枚組アルバムは、有名な第4番と第7番をバーゼル交響楽団との共演でレコーディングしたもので、各パートの見通しが良い高水準な演奏に仕上がっていました。  第2弾となる今回のアルバムでは、初期の交響曲である第1番と第0番をとりあげていますが、興味深いのは、オーケストラに「タピオラ・シンフォニエッタ」が起用されていることでしょう。この有名な室内オーケストラは、これまでBISやONDINEレーベルで、機動力と美しいサウンドの両立した演奏を聴かせてきたので、ブルックナー初期作品との相性も良いものと思われます。(HMV) 【収録情報】 ブルックナー: ・交響曲第0番ニ短調[1869年第2稿とされている版] ・交響曲第1番ハ短調[1866年第1稿リンツ版]  タピエラ・シンフォニエッタ  マリオ・ヴェンツァーゴ(指揮)  録音時期:2010年  録音方式:デジタル Powered by HMV

ヨーゼフ・ハイドン:ピアノ三重奏曲全集ヨーゼフ・ハイドン:ピアノ三重奏曲全集

ハイドン:ピアノ三重奏曲集(9CD) トリオ1790 ハイドンのピアノ三重奏曲といえば、カザルス・トリオなどで有名な第25番をはじめとする数曲のみが有名ですが、実際には弦楽四重奏曲とほぼ平行し、約40年に渡って書き続けられており、全40曲以上という大きな一分野となった作品群を形成しています。  弦楽四重奏曲と大きく異なるのは、ほとんどの作品が2〜3楽章からなり、比較的自由に構成されているという点でしょうか。ハイドンが書いた他のジャンルに較べ、短調作品の比率が高いのも興味深いところです。  ドイツのCPOレーベルで古楽器演奏によって1995年から2003年にかけて制作が続けられてきたハイドンのピアノ三重奏曲シリーズをまとめたこのセットには、ヴァイオリンとチェロ、ピアノのために書かれた真作のピアノ三重奏曲全36曲が収録されています。  演奏の「トリオ1790」は、ケルンを拠点とするドイツの古楽器グループで、グループの名前の通り、古典派の作品を中心にとりあげています。  ヴァイオリンのアンネッテ・ヴェーネルトは、コンチェルト・ケルンやムジカ・アンティクァ・ケルン、ラ・スタジオーネ、フライブルク・バロック・オーケストラなどでも活躍していた古楽ヴァイオリンのエキスパート。  チェロのイモーラ・ゴンボスはブダペスト出身でドイツでバロック・チェロとヴィオラ・ダ・ガンバを学び、コンチェルト・ケルンなどで活躍。  フォルテピアノのハラルト・ヘーレンは、かつてカメラータ・ケルンに在籍して演奏会や録音を数多くおこない、初期バロックからウィーン古典派までの膨大なレパートリーに通じていました。(HMV) 【収録情報】 ハイドン:ピアノ三重奏曲全集 CD1: Hob.XV:6-10 CD2: Hob.XV:11-14 CD3: Hob.XV:5&18-20 CD4: Hob.XV:21-23 CD5: Hob.XV:24-26&31-32 CD6: Hob.XV:27-30 CD7: Hob.XV:f1,34,35,38&40 CD8/9: Hob.XV:C1,1-2,36-37&41  トリオ1790(ピリオド楽器使用)  録音時期:1995年ー2003年  録音方式:デジタル Powered by HMV

グスタフ・ホルスト:組曲「惑星」グスタフ・ホルスト:組曲「惑星」

ホルスト『惑星』オルガン版 ハンスイェルク・アルブレヒト 華麗なフルオケ作品のオルガン編曲はよくおこなわれていますが、意外にもオルガン独奏による『惑星』の全曲録音はこれが初めて。  これまでオルガンによる『惑星』全曲盤として有名だったのはパーカッションとチェレスタも入った松居直美盤と、部分的に2人で演奏していたピーター・サイクス盤ですが、どちらも純粋なオルガン独奏ではなかったので、当アルバムは大いに注目されるところです。  演奏のハンスイェルク・アルブレヒトは、『ゴルトベルク変奏曲』や『展覧会の絵』『指環』などのオルガン演奏で話題になったオルガニスト。今回は、『惑星』の華麗なオーケストレーションをオルガンに見事に移したと評判だった前述ピーター・サイクスによる編曲楽譜を用いて、1人で演奏することに成功しています。部分的に2人の奏者が必要となるサイクス版の演奏にあたって、アルブレヒトは、2台のオルガンを1人の奏者が同時に鳴らすことができるという北ドイツのキールにある特殊な教会オルガンを使用しています。  バッハの対位法音楽での描き分けや、オルガン2台を使用するフルオケ編曲版などで、演奏面だけで無く音響面でも実績を積み重ねてきたアルブレヒトだけに、今回のレコーディングも期待されるところです。(HMV) 【収録情報】 ・ホルスト:組曲『惑星』(ピーター・サイクスによるオルガン編曲版)  1.火星/2.金星/3.水星/4.木星/5.土星/6.天王星/7.海王星  ハンスイェルク・アルブレヒト(オルガン)  録音時期:2010年4月23-28日  録音場所:キール、聖ニコライ教会  録音方式:デジタル(セッション)  SACD Hybrid  CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND  Recording Producer, Editing & Mastering: Martin Fischer Powered by HMV

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