著者 : のの原兎太
「ジークのばーか。信じらんない、あんな人だとは思わなかった…」ジークムントに愛想を尽かしたマリエラは、『木漏れ日』を飛び出した。「実家に帰らせていただきます」とばかりに師匠・フレイジージャを探し求め、サラマンダーと『黒鉄輸送隊』と共に一行は『魔の森』へと向かうが…。明かされる『黒鉄輸送隊』の過去。秘められし精霊たちの想い。そしてマリエラとジークムントの関係は…。これは、魔の森に棲む精霊と魔物、そして人間たちの物語。
迷宮は『精霊』エンダルジアを喰らい、地脈の主に成り代わろうとしている。『迷宮都市』に住まう人々に残された時間は、少ない。『金獅子将軍』レオンハルト率いる迷宮討伐軍の最高戦力と、『精霊眼』を取り戻したジークムント、そして『生き残り錬金術師』マリエラは、愛する街と人々を守るためにー『迷宮の主』と対峙する！！２００年の時を超えて紡がれる錬金術ファンタジー、感動のクライマックス！！
リンクスはマリエラを守り、地脈に還った。残された者は自らの無力を嘆き、友の死を乗り越えられずにいた。-哀しみにくれる『木漏れ日』に迫る、人ならざる強大な魔力にも、気づくことはなかった。２００年の眠りから覚めた『炎災の賢者』の正体とは？『迷宮都市』を襲う『錬金術師誘拐事件』の目的とは？-そして明かされる、『迷宮』と『エンダルジア王国崩壊』の真実！！
『迷宮討伐軍』の迷宮攻略は、ポーションによって劇的に前進した。『迷宮都市』に広められた知識は、街の薬師の在り方を変えていった。錬金術師・マリエラの存在が街に影響を与え始めた頃、彼女を取り巻く人々の想いにも、少しずつ変化が訪れていた。Ａランク冒険者を目指し、さらなる力を求め始めるジークムント。マリエラに対する愛情に気付き、決意を新たにするリンクス。そんな二人の気持ちをよそに、うっかり食べ過ぎてしまうマリエラ。-陽だまりでまどろむような日々。それが、いつまでも続くはずだった。
２００年後の世界で、人知れずポーションを作り始める錬金術師の少女・マリエラ。マリエラと暮らし、徐々に本来の自分を取り戻していく奴隷の青年・ジークムント。『迷宮都市』の人々との出逢いを通じて、のんびりと穏やかな生活を営む二人。-その裏で街に少しずつ、しかし確実に変化が訪れていることを、知る由もなく。迷宮攻略に向けて進軍する『迷宮討伐軍』を襲った悲劇。失われた錬金術の存在に気付き始めた『黒鉄輸送隊』の面々。正体不明のＡランク冒険者『雷帝エルシー』の襲来。-そして、２００年の時に隠された、錬金術師の秘密とは！？
エンダルジア王国は『魔の森』のスタンピードによって滅亡した。錬金術師の少女・マリエラは『仮死の魔法陣』の力で難を逃れたものの、ちょっとした“うっかり”で眠り続けてしまい、目覚めたのは２００年後。-そこは錬金術師が死に絶え、ポーションが高級品と化した別世界だった。都市で唯一の錬金術師になってしまった少女・マリエラの願い。それは、のんびり楽しく、街で静かに暮らすこと。ほのぼのスローライフ・ファンタジー、ここに開幕！
