著者 : スーザン・アレクサンダー
夢のあと夢のあと
19歳のデイヴィナは、プロポーズされて夢見心地だった。その男性が、彼女の姉と通じていると知るまでは。裏切りに打ちのめされたデイヴィナは故郷を捨て、ロンドンに出た。2年が経ち、いまは大企業の重役ジェイクの秘書を務めている。彼はハンサムな独身とあって、恋人はいつもとびきりの美人だ。ある日、デイヴィナのもとに姉から結婚式の招待状が届く。相手は元婚約者だった。傍目にも明らかなほどうろたえた彼女は、ジェイクから問いただされたとき、つい心の内を漏らしてしまう。彼はしばらく何か考えていたが、暗く光る目でデイヴィナを見ると、こう言ったのだ。「僕が結婚式に付き添うーきみの婚約者として」
二人だけの誓い二人だけの誓い
ロザンナは病床の母を残し、ひとりシチリアの祖父を訪ねた。母の治療費を工面するための苦肉の策として、冷酷な祖父が持ちかけた取引を受け入れたのだ。お金と引き替えに、祖父が選んだ男性と結婚する、と。ところがシチリアに着いてまもなく、ロザンナは、町の大通りで車にはねられて気を失ってしまう。気がつくと、運転していた男性の部屋に寝かされていた。ロザンナは彼の野性的な顔を魅せられたように見つめた。翌日祖父から紹介される相手、ドン・カルロ・ビチェンツィが、目の前の男性だとはつゆも知らずに…。
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