小説むすび | 著者 : フィリップ・マ-ゴリン

著者 : フィリップ・マ-ゴリン

葬儀屋の未亡人葬儀屋の未亡人

刑事たちは呆然と、眼の前で展開されている活人画を凝視した。床の上には、男の射殺死体が横たわっている。そしてベッドの上には、白いガウンを血しぶきに染め、射殺された夫の身体を抱き、片手に拳銃を握りしめた女性が、涙に濡れ、悲痛に顔を歪めて腰掛けていた。元警官で、州の上院議員をつとめるエレン・クリースを見舞った悲劇は、センセーショナルな話題を呼んだ。合衆国上院議員への熾烈な選挙戦をくりひろげている彼女が、自宅に侵入して夫を殺害した強盗を、逆に射殺したのだ。世間は悲劇のヒロインに強い同情を寄せ、支持率は上昇する。だが鑑識による現場の調査は意外なことを物語った。血痕の鑑定結果をもとに、警察はエレンを逮捕、殺人罪で起訴したのだ!思わぬ展開に、世間の注目は裁判に集まる。高潔な人柄で知られるクィン判事が、事件の審理を担当することになった。だがその矢先、判事は予想もしなかった事件に巻きこまれ、窮地に立つ。事件の背後には何者かの意志が動いているのか…。二転三転、予測不可能の展開。『黒い薔薇』の著者がはなつ、サスペンスの新たなる頂点。

炎の裁き炎の裁き

オレゴン州の片田舎ウィタカーで公選弁護人を務めるピーター・ヘイルは、数週間前まで父が経営するポートランドの大手法律事務所で働き、経済的にも父の援助で何不自由ない生活を送っていた。ところが、自らの無知と過信が招いたミスで大切な訴訟に惨敗。怒った父から、勘当同然でウィタカー行きを命ぜられたのだった。そんなある日、地元の女子大生が惨殺され、殺人容疑で知的傷害を持つ青年ゲイリーが起訴された。世間の注目を集めるこの裁判を勝利に導けば、莫大な報酬を手にすると同時に、父に自分の実力を認めさせることができる。不純な動機からゲイリーの弁護を引き受けたピーターだったが、天衣無縫な被告の人となりに接するうちに、次第に弁護士としての自覚と誇りに目覚めていく。だが、検察側の態勢は磐石。ピーターは不利な証拠の数々を突き崩すことができるのか!?人間ドラマの魅力とけれんたっぷりのミステリ趣向。“読者を眠らせない作家”マーゴリンがその真骨頂を発揮した疾風怒濤のサスペンス。

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