著者 : 丸山昇一
傷だらけの天使傷だらけの天使
カッコわるいのに、カッコいい。そんなやつらの物語。いま、男たちの新しい伝説が始まる。ひょんなことから、ヤクザの子供を母親のいる青森まで送り届けることになった探偵の木田満。いつもツルんでいる石井久も途中から加わり、男三人のみちのく珍道中が始まった。死にかけたヤクザ倉井、その息子蛍、女の曲がり角に差しかかった英子、蛍の祖父で昔気質の錠治、その背後に潜む殺し屋の影…。男が男として生きるってどういうこと?男が命かけるってどういうこと?男がマジで戦争する時はいったいいつなんだ?普通に生きたいのに生きられないふたりが旅を通して問いかけてくる。
レディ!レディレディ!レディ
あたし、高橋亮子、18歳。福島の田舎町を飛びだして、東京目ざしてバイクをとばしている。あんな町には、あたしのいる場所はなかったから…。バリバリのキャリアウーマンをしてる叔母の萠子の銀行を訪ねたあたしは、なんと銀行強盗にまちがえられた。うるさい叔母にうんざりし、町をうろつくあたしは、ふと立ちよったパン屋『らくだ』で、少年のような顔をして笑う店主・喜一と出会い…。
ふたりぼっちふたりぼっち
広子は22歳、一流不動産商社に勤めるOL。叔父の喜三郎から見合い話を一方的に押しつけられ、広子はなんとなくその気になった。本当は社内のエリート社員・武田に胸をときめかしているのだが…。見合い相手の健二は、CMプロデューサーというが、さえない男だった。見合いの席での喜三郎の行動にも腹をたてた広子は、早々と席をたった。ところが、その直後にふたりは街で再会した。
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