小説むすび | 著者 : 伏見威蕃

著者 : 伏見威蕃

ロシアの核(上)ロシアの核(上)

エリツィンに代わりタカ派の大統領が就任したロシアは、ドニェストル地域の独立をめぐってモルドヴァとの対立が深まり、それに関連してウクライナとも緊張状態が続いていた。そして1995年初頭、領空侵犯したロシアの爆撃機隊をウクライナの戦闘機隊が撃墜する事態が発生した。ロシアは核ミサイルを発射し、ウクライナの軍事施設を破壊した。壊滅的な打撃を受けたウクライナは、臨時政府をトルコに移し、ロシアに対して宣戦布告をする。アメリカの対応は微妙だった。むやみに軍事介入し、ロシアとの核戦争を誘発してはならない。しかも大統領は、兵力削減を推進していた。かくて、数隻のフリゲートと、予備役の一個RF-111G偵察機部隊がトルコに派遣されるが湾岸戦争でいわくつきの極秘任務に携わった経歴をもつメイス中佐、アメリカ初の女性戦闘機パイロットのファーネス少佐らが、ウクライナ空軍の若き英雄トゥイチーナ大佐と共に、不利な状況下で戦闘を繰りひろげる。そして、ロシアの強硬な姿勢に、アメリカ大統領が最後に下した決断とは…。リアルな筆致で描く衝撃のシミュレーション小説。

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