著者 : 吉上亮
魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。刑事たちは日夜、犯罪に手を染める前の“潜在犯”を追う。難民や物資を輸送するドローンの墜落事故現場を調査する新人監視官・灼と炯は捜査をすすめるうち、事故の背後に、何者かが仕掛けた巧妙な犯罪の影を感知…。正義と法の価値を問う、物語の幕が上がった。TVアニメ3期のノベライズ第一弾!!
都知事、狙撃ー。新国立競技場で起きた事件は日本を震撼させた。誰が。なぜ。狂騒の中、日就新聞社会部の天宮理宇はチームを率いて真実を追うが、捜査は唐突に打ち切られる。「犯人はクルド人難民」その警察発表は国策として難民を受け入れた日本において、瞬く間に浸透した。結論ありきの手法に違和感を覚えた天宮は社を去るが…。この国の未来を予見する圧倒的エンターテインメント!
「都知事狙撃事件の真犯人、その正体は…」新聞社を辞め、フリーの記者となった天宮理宇の告発は、ウェブを介して拡散し、世論が動き始める。だが、それは隠された秘密の一端に過ぎなかった。事件の鍵を握る男、アル・ブラク。シリアからの難民。メディアを牛耳る新聞王。すべての過去が繋がったとき、新国立競技場に再び銃声が鳴り響く。この国の“危機”を描く、怒涛の長篇サスペンス!
杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴。自らの作品を読んでもらうためには一切の妥協を許さず、あらゆる犠牲も厭わない男が、見えざる引力に誘われてめぐり逢う、謎めいた怪異の数々とは…!?大人気『岸辺露伴は動かない』シリーズ待望の短編小説集が、完全無比のクオリティで登場!!『幸福の箱』『シンメトリー・ルーム』『夕柳台』に、書き下ろし『楽園の落穂』を加えた4つのストーリーを収録。
女〓(か)との戦いの後。人界も仙界も大いなる道標から解き放たれ、定まりきらない未来へ歩み出している。そんな中、最強の道士、申公豹は一人神界を訪れる。神界に居る、大戦で命を落とした魂魄たちに聞かなくてはならないことがあるというのだが…。『封神演義』スピンオフ小説が登場!!
杜王町在住の人気漫画家・岸辺露伴。面白い漫画を描くためには手段を選ばず、リアリティを追求し続ける男が、偶然かそれとも必然か…運命に導かれるように遭遇する、奇妙な事象の数々とは!?大人気『岸辺露伴は動かない』シリーズ初の短編小説集が、圧倒的なクオリティで登場!!『くしゃがら』『Blackstar.』『血栞塗』『検閲方程式』に、書き下ろし『オカミサマ』を加えた5つのストーリーを収録。
かつて棄民政策を実施した日本社会への復讐のため、エイブラハム・M・ベッカム率いる“帰望の会”は埼玉、長崎と日本各地でテロを繰り返していく。厚生省麻薬取締局の捜査官・真守滄は、組織から切り捨てられた少女・衣彩茉莉とともに、“帰望の会”へと繋がる違法薬物“涅槃”の潜入捜査に従事する。厚生省、東金財団、そして他省庁の思惑が交錯するなか、ついに滄が目にするシビュラシステムの真実とは?シリーズ完結。
「倫理」「社会」「政治」「信仰」「芸術」5つの異なるアプローチで、人工知能(AI)が普及した未来社会を描く。SF作家の想像力とAI研究者の最新知見が斬り結ぶ、書き下ろしアンソロジー。
新物質“磁性流体”の発見と、それを繰る新技術“磁律”の確立により歪な発展を遂げた大日本皇国。帝都では内政不安からテロリストによる破壊行為が横行し、治安維持という名の過剰な取り締まり、そして悪政の中で帝都臣民は苦しい生活を強いられていた。この窮地を救うべく、無法者を蹂躙するため、特殊部隊“特別検閲群(通称・特検群)”は立ち上がる。
二十世紀後半、ドイツ中部の地方都市に突如出現した怪物“月硝子”。同市に隔離された市民は、五十年の時の中で、人間と怪物の戦いをギャンブル「生存賭博」として娯楽産業化した。賭けで生計を立てる少女、琉璃=A・ミュンヒハウゼンはある日、謎の甲冑騎士が月硝子を壊滅させたことを知る。それは狂乱を貪る都市の崩壊を告げる事件だった…。極限の欲望を描く、近未来エンタメ。
西暦2070年、シビュラシステム導入後の日本は、サイマティックスキャン技術が定量化した精神色相を基準とする社会を確立しつつあった。色相を欺瞞する違法薬物の摘発にあたる厚生省麻薬取締局の捜査官・真守滄は、テロ組織“帰望の会”によるダム破壊の現場に遭遇する。組織から切り捨てられた少女・衣彩茉莉とともに“帰望の会”の真の目的を探る滄は、日本政府の恐るべき闇へと踏み込んでいくがー。ノベライズ第3弾
伊藤計劃が2009年にこの世を去ってから早くも6年。彼が『虐殺器官』『ハーモニー』などで残した鮮烈なヴィジョンは、いまや数多くの作家によって継承・凌駕されようとしている。伊藤計劃と同世代の長谷敏司、藤井太洋から、まさにその影響を受けた20代の新鋭たる柴田勝家、吉上亮まで、8作家による超巨大書き下ろしアンソロジー。
警視庁・特命捜査対策室の征陸智己と八尋和爾は、懸命な捜査の末“ノナタワー落成式襲撃事件”の首謀者アブラム・ベッカムの元へと辿り着く。だが、アブラムは厚生省が派遣した制圧無人機により殺害され、八尋は責任をとるかたちで警視庁を去った。そして2091年、警察は解体され、新たに厚生省公安局刑事課所属となった征陸は、いまだ正義の在り処を追い求めていたのだがースピンオフノベライズシリーズ、征陸篇完結。
西暦2080年、警視庁の新人刑事・征陸智己は、八尋和爾が率いる特命捜査対策室に配属される。そこは数多の未解決事件を追及する部署だったが、背景には、包括的生涯福祉支援システム“シビュラシステム”により世界の覇権を握ろうとする厚生省に対する、警察庁の最後の抵抗があった。激しく変動していく社会体制に翻弄されながらも、正義の在り処を追い求めていく征陸であったがースピンオフノベライズ新シリーズ第1弾。
常守朱監視官が指揮する公安局刑事課一係。六合塚弥生執行官と分析官・唐之杜志恩は、未成年妊婦を拉致しては出産後に惨殺する謎の集団“箱舟”を追うが、やがて弥生は意外な人物と再会するーTVアニメ1期後の事件を描く「About a Girl」、若き監視官の宜野座伸元がアニマルセラピストによる“動物の再導入”事件を追う書き下ろしの「別離」。全2篇収録の『PSYCHO-PASSサイコパス』スピンオフノベライズ第2弾。
“シビュラシステム”の調査のため、日本に潜入した工作員チェ・グソン。彼には、母国・朝鮮人民共和国に残してきた最愛の妹スソンがいた。しかし帰国を命じられた彼を過酷な運命が待ち受けていたー流浪のハッカーが槇島聖護に出会うまでを描く「無窮花」、執行官・縢秀星の人生を変えた料理にまつわるエピソード「レストラン・ド・カンパーニュ」の全2篇収録の『PSYCHO-PASSサイコパス』スピンオフノベライズ第1弾。
西暦2045年、大震災で崩壊した東京は、行動履歴解析と現実への情報層付与を組み合わせた制御技術“Un Face”により、完璧な安全を実現した層現都市イーヘヴンに生まれ変わっていた。そこヘ漆黒の強化外骨格を身にまとう青年・広江乗が、民間保安企業の契約者として派遣される。だが彼には、この故郷を離れざるを得なかった過去があった。そんな乗を試すかのように、白き男ピーターがイーヘヴンに降り立つ。3部作第1弾。