著者 : 本戸淳子
一人親家庭で育ったリーは、経済的な苦労をしたため結婚に興味がない。ある日、姉の家を訪れることになって飛行機に乗ったとき、高級スーツをまとった長身のセクシーなイタリア系の男性と隣になった。一目見た瞬間から、リーは内心、彼のことを意識していたが、その強烈な魅力に動揺するあまり、無視を決め込んでしまう。目的地に着くと、偶然にも彼は姉の隣人マルチェロ・レオーネとわかり、リーのつれない態度が逆に興味を引いたのか、彼は強引に迫ってきた。結婚の条件を訊かれ、リーは逃げ口上として「億万長者」と答えた。さらに、その幻の億万長者から申し出があれば受けるかと問われて頷くと、マルチェロが高らかに告げた。「君は今、僕の妻になることを承知した」。
リーの逃げ口上は、「結婚するなら億万長者でなくちゃね」母子家庭で苦労して育ったため、端から結婚には興味がない。リーの唯一の目標は、経済的に自立したキャリアウーマンだった。あるとき姉を訪れるため飛行機に乗ると、隣に居合わせたのは、長身を高級スーツに包んだ、なんともセクシーなイタリア男。ひとめで惹かれたリーは、動揺のあまり彼を無視するが、そんな態度が逆に彼の興味を引いたのか、「どんな男が好みなんだ?」と強引に迫られてしまう。いつもの口癖で「お金持ちで健康な人よ」と返したところ、彼が姉の隣人の億万長者、マーク・レオーネだとわかって…。
鬱蒼としたロッキー山中の薄暗がりを、ライフルを肩に「獲物」を追う男が影のように動いていく。標的は、何も知らずに自然を楽しんでいる若い美女。きわどい描写と本物の死の苦悶が売り物の違法ビデオ撮影のために、「出演者」を狩っているのだ。今捕獲している二人のほかに、もう一人至急入用になった。囚われた「獲物」たちに生き延びる道はあるのか…。前代未聞の極悪猟奇犯罪。
おれ、ニック・スレードがファーガスンに頼まれた仕事は、二次大戦の英雄リー・タン・ウエイ将軍を故国パンゴクに送り届けることだった。パンゴク共産政権打倒がその目的なのだ。しかし、将軍の娘パトリシア・リーの妨害、ファーガスンの不審な行動などから、何かおかしな陰謀に巻きこまれかけているのをおれは感じはじめた…。策謀渦巻く南国の島で、精霊に守られると伝えられる秘宝をめぐっての冒険大活劇。