著者 : 樋口直哉
廃部寸前の料理部に入った篠原皐月。同級生の藤野ちゃん、謎な雰囲気の部長・内海、顧問の沢木先生。「目玉焼きが上手に焼ければ、料理なんて楽勝だ!」を合言葉に、オムレツ、ハンバーグ、焼きそば、カレー…不慣れな料理と格闘しながら、身のまわりの事件まで美味しく解決!読み味最高のクッキング小説。
元料理人の僕は、奇妙な仕事を紹介される。それは古い屋敷で、一人暮らしのマダムのために毎晩一杯のスープを作ること。報酬は破格だった。屋敷で、僕はマダムの孫娘の千和に出会う。両親を事故で失くした千和は心を閉ざしていたが、母の遺した料理本を愛読し、膨大な料理の知識をもっていた。幼い頃に母と離れ離れになった僕は、千和と心を通わせていく。無理難題のようなリクエストに隠された“謎”を解きながら、ついに僕はずっと探してきた「母の想い出のスープ」の手がかりを見つけるが…。悲しみから再生し、明日へと歩む力をくれる六皿のスープの物語。
隠れ家という名のフレンチ・レストラン『cachette』。ある日、オーナーに呼ばれた滝沢葉月は、自分が高名な料理コンクールの一次予選に通過したことを知らされる!?もちろん、葉月は応募していない。実は、葉月が入店する前に、料理長とソーシエが創った料理を、葉月の名前でコンクールに応募していた!戸惑う葉月…。実は、葉月の祖父は、戦後はじめて世界的なフランス料理のコンクールで優勝した滝沢征爾だった。オーナーは「女性のシェフが活躍する世界をつくりたい!」という熱い思いを語るが…。その日から、滝沢葉月の格闘が始まった!最高に「美味しい」料理小説の誕生!
元料理人の僕は、奇妙な仕事を紹介される。それは、古い屋敷で、一人暮らしの高齢のマダムのために毎晩一杯のスープを作ること。報酬は破格だった。屋敷で、僕はマダムの孫娘である風変わりな美少女・千和に出会う。両親を事故で失くした千和は心を閉ざしていたが、母の遺した料理本を愛読し、古今東西の料理について膨大な知識をもっていた。一方、僕は、幼い頃に別れた母と最後に食べた「想い出のスープ」を探していてー。料理本マニアの少女×元料理人の僕。屋敷に封印された“悲しみの記憶”を解く鍵は、一杯のスープ。現役料理人が描く希望と再生の物語。
僕は少し変わった女の子、武藤さんにある絵の展覧会に誘われた。なんとなく行ってみたその場所の、景色や空気に覚えがあった。そして、導かれるように姉のルカと再会した。父は僕を養子に出してルカと暮らしているはずだった。父はどうしているのか聞いたら「いないわ。自殺したの」そう小さく言った。それから僕はルカがいるこの家に出入りするようになった。父が遺したこの画廊は閉店している。早く処分すればいいのに。それが出来ないのは、たぶん父のにおいが残っているからだろう…。行き場のない絵が僕たちに多くの言葉を語りかける。一つ一つの言葉が、心と体を優しくさせる物語。