著者 : 水沢夢
都立ツツジ台高校。放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンをノートに何度も描いては消していた。かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。その少女の心を救ったのは、異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと、彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。「この世界のバランスが崩れようとしている」やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。
ダイナゼノン、グリッドナイト、ゴルドバーン、全員の力を合わせた超合体竜王・カイゼルグリッドナイトは、その圧倒的な力で強敵怪獣・ギブゾーグを撃破。束の間の平和が訪れる。だが、その裏では不穏な何かが胎動を始めていたー。ある日の朝、麻中蓬がガウマと出会うと、彼は何故か蓬の名前を覚えておらず、まるで初対面かのような素振りを見せる。そして、南夢芽もまた蓬と初めて会話した時と同じ言葉を繰り返した。蓬は自分がタイムスリップでもしてしまったのではないかと混乱する。その直後、全く未知の怪獣が街に出現。戸惑いながらも再びダイナゼノンに搭乗し、戦いを繰り広げる蓬だったが、その時彼は、見たことのない色をした謎のダイナソルジャーを手にしていることに気付く。それは、不可思議な日常とさらなる死闘の幕開けだった。
響裕太は再びグリッドマンと初めて出会った日に目を覚ます。何者かの手によって世界が歪められ、同じ時間を繰り返していることを確信した彼は、一度倒した怪獣たちと再び戦いながら、仲間とともにこの世界の謎に迫っていく。鍵を握るのは、黒髪の新条アカネ。“もう一人の神”である彼女が創り出した怪獣が時間を操作していると睨んだ裕太たちは、激闘の末にその怪獣カイヤロスを撃破する。だが、戦いの直後に裕太たちは再び始まりの日へと戻されてしまう。今一度繰り返される時間はさらなる変化を始め、怪獣も多種多様な方法で襲いかかってくる。もう一人のアカネが創り出そうとする、世界を終わりに導くという怪獣の全貌とはー!?