著者 : 甲斐萬里江
翳深き谷<上>翳深き谷<上>
モアン国王である兄コルグーがフィデルマに与えた任務は、古の神々を信奉する“禁忌の谷”に赴き、キリスト教の学問所を設立する折衝をして欲しいというものだった。だが、エイダルフを伴い谷に向かうフィデルマを待ち受けていたのは、生贄のごとく並べられた、三十三人の若者たちの亡骸だった。七世紀のアイルランドを舞台に、美貌の修道女フィデルマが活躍するシリーズ第六作。
翳深き谷<下>翳深き谷<下>
若者たちを殺したのはグレン・ゲイシュの民なのか。疑惑を胸に、族長と評議会との折衝に臨むフィデルマ。だが折衝は難航し、共に族長の城砦に滞在していたローマ派の修道士が殺された。容疑者はフィデルマ。死体を調べようとかがみ込んだところを兵士に見つかり、犯人と思われ拘束されてしまったのだ。頼れるのはエイダルフと自らの知力のみ。この窮地を如何にして脱するのか?
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