著者 : 藤ヶ咲
ベルティーヌは豊かな小国の宰相の娘として育った侯爵令嬢だ。しかし結婚を目前に控えたある日、戦争の賠償金の一部として戦勝国の代表・セシリオに嫁げと王命が下る。絶望と諦めを抱えて海を越えたベルティーヌだが、到着した屋敷にセシリオは不在で、使用人達からは屈辱的な扱いを受ける。「親も身分も頼れない。この国で生きて力をつけてやる」そう覚悟した彼女は屋敷を飛び出し、孤立無援の敵国で生きるための道を切り拓いていくー。絶望から這い上がり、新たな地で羽ばたく女性の生命力きらめく冒険譚!
度胸と商取引の才覚を武器に、条件だった賠償金を超える金額を稼ぎ出し、南部連合国の「特産品販売特使」の地位を得たベルティーヌ。緋色の布に果物の瓶詰め、香辛料、船にホテル…次々とアイデアを形にして商売を拡大していった。その生き様はセシリオの心を動かすのみならず、帝国の第二王子や皇弟にまで波及し、彼女を蔑ろにしたサンルアン王国の政変へとつながっていくー。新天地で覚醒した令嬢の冒険譚は、さらなる怒濤の展開へ!
川原が去り、中杉支店長のもと新体制となったK支店。夏実は、川原とは違うタイプの厄介者である中杉や、相変わらずの面々に振り回される毎日。そんな中、K支店を拠点として、市制八十周年記念のシティガイドを制作することに。複数の支店が参加する大きなプロジェクトだ。各支店から集められたのは、選りすぐりのクセモノたち。夏実のストレスは溜まる一方で…?
イラストレーターの夢破れ、こっそり地元へ戻った夏実。なんとか就職した先はクセモノ社員ばかりのブラック企業・B社K支店。毎朝会う「青い自転車の君」を心の支えに奮闘する日々だ。そんなある日、人手不足のK支店に、他支店から早乙女が助っ人としてやってくる。木村主任とともに、新支店の支店長候補と噂される人物だ。そのせいか、なにかと二人は張り合い…!?
イラストレーターになる夢を叶えるため、家出同然で東京へ出てきた夏実。けれど、イラストの仕事だけでは食べていけなかった。夢破れ、親に内緒で地元へ戻ってくる。ともかく、生きるためには働かねばならない。夏実は面接18社目にしてようやく、タウン誌を発行する会社の事務員として採用される。だが、そこは個性的すぎる面々が集う、超絶ブラック企業で!?