著者 : 飯島耕一
刺繍する少女刺繍する少女
母がいるホスピスで僕は子供の頃高原で遊んだ少女に再会、彼女は虫を一匹一匹つぶすように刺繍をしていたー。喘息患者の私は第三火曜日に見知らぬ男に抱かれ、発作が起きるー。宿主を見つけたら目玉を捨ててしまう寄生虫のように生きようとする女ー。死、狂気、奇異が棲みついた美しくも恐ろしい十の「残酷物語」。
一万一千の鞭一万一千の鞭
「シュルレアリスム」という言葉を発明し、「エスプリ・ヌーヴォー」(新精神)という用語を先駆的に使った「若き二十世紀」の旗手アポリネールが、秘密出版した小説。愛欲とユーモアに満ち、才気に溢れたラブレー的世界を彷彿とさせる本書は、デスノスやアラゴンの絶賛を浴び、わが国では渋沢龍彦がエロティック文学の最高峰のひとつに推薦している傑作である。
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