小説むすび | 長春五馬路

長春五馬路

長春五馬路

出版社

講談社

発売日

2016年11月11日 発売

長春で敗戦後、木川正介は、毎日五馬路に出掛ける。知り合いの朝鮮人の配下となり、大道ボロ屋を開業して生きのびている。飄々として掴みどころなく、しかも強靱な怒りにささえられた庶民の反骨の心情は揺るがない。深い悲しみも恨みもすべて日常の底に沈めて、さりげなく悠然と生きる想像を絶する圧倒的現実。形象化した木山文学の真骨頂。著者最後の傑作中編小説。

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