夜の河を渡れ
李哲博と朴政道は民族学校からの親友。李はボクシング、朴はサッカーで名の知られた選手だったが、二十代半ばを迎え、挫折感を抱いたまま、ともに歌舞伎町のホテトルを経営していた。一攫千金を狙いポーカー賭博屋を開いた二人は、次々と事業を拡大。自分たちの夢を実現すべく、いわくつきのビル買収という大博打に乗り出すー。欲望の街・新宿を舞台にした、手に汗握る暗黒小説。
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ホテトル、ポーカーゲーム、ノミ屋、韓国クラブ、そしてビル乗っ取り-。新宿の街の奥には、欲望にかかわるものは、何でもある。その只中を、才覚と腕力を武器にして「事業」のためにすさまじい闘いをつづける「在日」の若者2人。いったいどうしてこんな世界に入ったものか。そんな思いも優しい心もひとまず措いて、今夜も渡る夜の河。 1990/11/01 発売