夜の河を渡れ
民族学校からの親友、李哲博と朴政道は、ともに歌舞伎町のホテトル経営者。一攫千金を狙ったポーカーゲーム屋が大当たりし、やがて韓国クラブ、焼き肉屋、ノミ屋、ビル乗っ取りと法の網をかすめて事業を拡大していったが、好事魔多し、裏切りと暴力団の介入で、全財産を失ってしまった。傷つき倒れながらも、若者は今夜も、欲望の街・新宿の夜の河を渡っていく…。傑作長篇。
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ホテトル、ポーカーゲーム、ノミ屋、韓国クラブ、そしてビル乗っ取り-。新宿の街の奥には、欲望にかかわるものは、何でもある。その只中を、才覚と腕力を武器にして「事業」のためにすさまじい闘いをつづける「在日」の若者2人。いったいどうしてこんな世界に入ったものか。そんな思いも優しい心もひとまず措いて、今夜も渡る夜の河。 1990/11/01 発売