彷徨(さまよ)える帝
足利将軍暗殺、京都封鎖。後醍醐帝の亡魂の為せし業か。南北朝騒乱の残り火に油を注ぐという怖るべき〈能面〉の行方を追え-。旧体制が音を立てて瓦解した後南朝時代を、破格のスケールと雄渾な筆で描く時代小説の絶品。
関連小説
彷徨(さまよ)える帝彷徨(さまよ)える帝
足利幕府が擁立する北朝に皇統を奪われた南朝方。その一人として、小倉宮を奉じ南朝再興に尽力する北畠宗十郎は、後醍醐帝の呪力が込められた三つの能面の入手を命じられた。面に隠された、幕府を崩壊させるほどの秘密とは何か?将軍暗殺ー嘉吉の乱を経て、時代は大きく動いてゆく…。日本史の中で無視され、抹殺されてきた闇の「後南朝時代」に大胆な解釈を加えた、渾身の快作。 1997/03/30 発売
彷徨える帝(上)彷徨える帝(上)
足利尊氏が幕府を開いてすでに百年、交互に天皇を立てるとの契約は破られ、南北朝合体後も逼塞を余儀なくされた南朝方は、密かに再起を期していた。北畠宗十郎は、その切り札となる後醍醐帝の能面入手を命じられる。一方、その秘密を知る将軍足利義教は、朝比奈範冬に能面奪取の密命を下す。幕府を崩壊させるほどの力が込められた能面の秘密とは?死闘の幕が開く!闇の後南朝時代を壮大なスケールで描いた歴史伝奇小説の傑作。 2005/02/25 発売